大人の鼻血、正しく対処できていますか?
「大人になってから鼻血なんて…」と驚いた経験はありませんか? 実は大人の鼻血は珍しくありません。そのほとんどは、鼻の入り口近くにあるキーゼルバッハ部位と呼ばれる毛細血管が集中した粘膜からの出血で、正しく対処すれば10分ほどで止まります。
ただ、「なかなか止まらない」「何度も繰り返す」という場合は、血圧・飲んでいる薬・血液の状態など、体の中のサインが隠れていることがあります。この記事では、正しい止め方から、繰り返す鼻血が示すかもしれない体の異変まで、わかりやすく解説します。
鼻血の正しい止め方——やりがちなNG行動も確認
まず基本の止め方を押さえましょう。シンプルですが、意外と間違えている人が多いポイントがあります。
- 座って、少し前かがみになる(上を向くと血がのどに流れ込んで飲み込んでしまいます)
- 小鼻(鼻の柔らかい部分)を指でしっかりつまんで10〜15分、途中で離さず圧迫し続ける
- 冷やしたタオルを鼻の付け根に当てると、血管が収縮して効果的
❌ ティッシュを詰めるのはおすすめしません。抜くときに固まった血がはがれて再出血しやすくなるためです。
以下のような場合は、耳鼻咽喉科または救急へ:
- 15〜20分圧迫しても止まらない
- 勢いよく出続けている、大量に飲み込んで気分が悪い
繰り返す鼻血が教えてくれる「体のサイン」4つ
① 血圧が高い
高血圧そのものが鼻血の直接の原因とは言い切れませんが、出血しているときに血圧が高いと、血が止まりにくくなります。鼻血を繰り返している人は、普段の血圧が高くないか確認してみましょう。
② 血液をサラサラにする薬を飲んでいる
心臓病や脳梗塞の予防に使われる抗血小板薬・抗凝固薬(いわゆる「血液サラサラの薬」)を服用している人は、出血が止まりにくくなるのが特徴です。ただし、自己判断で薬を中止するのは絶対にNG。処方した医師に「鼻血が続いている」と伝えて相談しましょう。
③ 血液の病気(血小板の異常・凝固の異常)
頻度はそれほど高くありませんが、血小板(出血を止める細胞)が減っていたり、血を固める機能に異常があると鼻血が出やすくなります。このタイプは鼻血だけでなく、次のような症状が重なることが多いです:
- 歯ぐきから出血しやすい
- ちょっとしたことでもあざができやすい
- 生理の出血量が多い
気になる場合は血液検査(血小板数・凝固機能の検査)で確認できます。
④ 肝臓の機能低下
あまり知られていませんが、肝臓は出血を止めるために必要なタンパク質をつくる臓器でもあります。肝機能が落ちると出血が止まりにくくなるため、慢性的な肝疾患がある人は注意が必要です。
こんな鼻血は要注意——受診の目安チェックリスト
- ✅ 15〜20分圧迫しても止まらない、大量の出血 → 耳鼻咽喉科または救急
- ✅ 週に何度も繰り返す、両方の鼻から出る → 全身的な原因を疑って内科や耳鼻咽喉科へ
- ✅ 歯ぐきの出血・あざ・強いだるさを伴う → 血液検査を受けることを検討
- ✅ 血液サラサラの薬を飲んでいて鼻血が増えた → 処方医に相談
季節と鼻血の関係——秋冬は特に注意
空気が乾燥する秋〜冬にかけては鼻の粘膜が傷つきやすく、鼻血が増える季節です。予防のポイントはシンプル:
- 室内の加湿(湿度50〜60%が目安)
- 鼻を強くかまない・指でいじらない
- 保湿力のある点鼻薬(市販品)を使うのも◎
繰り返す鼻血は、鼻の中の局所的な問題(耳鼻咽喉科の領域)と、血圧・薬・血液など全身の問題(内科の領域)の両面から見ていくことが大切です。「たかが鼻血」と放置せず、気になるようであれば専門家に相談してみましょう。
まとめ
- 大人の鼻血のほとんどは鼻の入り口の粘膜からの出血で、正しく圧迫すれば10〜15分で止まる
- 上を向くのはNG。前かがみで小鼻をつまむのが基本
- 繰り返す鼻血の背景には、高血圧・血液サラサラの薬・血小板の異常・肝機能低下などが関係することがある
- 歯ぐきの出血・あざができやすい・強いだるさが重なるときは血液検査を検討
- 薬を飲んでいる人は自己判断で中止せず、処方医に相談を
- 秋冬は乾燥による鼻血が増えるため、加湿と粘膜ケアが予防の基本
