難病と共に働くあなたの力に!「RDコンパス」が新しい働き方をサポート

もしあなたが難病と向き合いながら「働きたい」「働き続けたい」と願っているなら、きっとこの記事はあなたの希望になるはずです。

NPO法人両育わーるどが、働く・働きたい難病者「RDワーカー」と職場とをつなぐ新サービス「RDコンパス」のトライアル提供をスタートしました。このサービスは、難病を持つ方が自分らしく、安心して仕事に取り組める未来を応援する、画期的な取り組みなんです。

「RDワーカー」ってどんな人?

まず、「RDワーカー」という言葉について少しお話しさせてくださいね。これは「Rare Disease Worker」の略で、難病と共に働いている、あるいは働こうとしている人たちのことを指します。

この言葉は、「難病者の社会参加を考える研究会」が中心となって、難病当事者やその支援者、医療関係者、コピーライター、地方議員など、たくさんの有志メンバーがそれぞれの想いを込めて作り上げました。社会に参加したい、働きたい、そして少しの柔軟性があれば能力を発揮できる難病者の存在を社会に伝え、難病と就労を取り巻く様々な課題を解決していくことを目指しています。

私たちが考えるRDワーカーには、指定難病の方だけでなく、独自の定義による難治性慢性疾患の方も含まれます。病気の種類に関わらず、「働く」ことを願う全ての人を包み込む言葉なのです。

そして、「Rare」という言葉には、実は深い意味が込められています。それは、「支援制度が少ない」「社会の認知が少ない」「働く選択肢が少ない」という、RDワーカーが抱える3つの「Rare(希少性)」を表しているんです。これらの「Rare」を乗り越え、誰もが働きやすい社会を実現したいという強い願いが、この言葉には込められています。

「RDコンパス」ってどんなサービス?

RDコンパスは、RDワーカーが抱えるこれらの「Rare」を解消し、自分らしく輝ける働き方を見つけるための羅針盤(コンパス)のような存在です。

RDコンパスの概要

このサービスは、主に二つの柱で構成されています。

  1. 体調を「見える化」するアプリ「RDログ」:あなたの症状や体調に影響を与える負荷を記録し、客観的に把握できるツールです。
  2. 職場との相互理解を深める「わたしのトリセツ」:RDログで得た気づきをもとに、あなたのことを職場に分かりやすく伝えるための「取扱説明書」を作成します。

仕事は、お互いの理解があってこそ、より良いものになります。RDコンパスは、RDワーカーと職場が良好な関係を築き、共に働きやすい環境を作り出すための一歩を力強くサポートしてくれるでしょう。

自分の体調を「見える化」!「RDログ」アプリ

難病と共に働く上で、一番の課題は「体調の波」ではないでしょうか。今日は調子が良いけれど、明日はどうなるか分からない。無理をしてしまって、後で症状が悪化することも…。そんな経験、きっとあなたにもあるはずです。

「RDログ」は、そんなあなたの悩みに寄り添うアプリです。日々の体調や業務負荷、生活上の負荷を記録し、「見える化」することができます。

RDログの画面

RDログでできること

  • 症状レベルの記録:例えば、「ほとんど症状なし」のレベル1から「耐え難い症状」のレベル10まで、あなたの症状の度合いを毎日記録できます。これはカスタム定義も可能なので、あなた自身の言葉で症状を表現できます。

  • 業務負荷レベルの記録:仕事内容によって感じる負荷も記録できます。「ほとんど負担なし」から「極めて重い負担」まで、具体的な業務と紐付けて記録することで、どんな仕事がどれくらいの負担になるのかが分かります。

  • 生活上の負荷の記録:仕事以外の生活の中で感じる負荷も記録することで、より多角的に体調の変化を捉えられます。

RDログを使うメリット

RDログに一定期間記録し、振り返ることで、あなたは自分の体調の波や、どんな要因が体調に影響を与えているのかを客観的に把握できるようになります。これは、まさに「自己理解を深める」ことにつながるんです。

自分のことを深く理解できれば、セルフコントロールもしやすくなります。例えば、「この業務は負担が大きいから、今日は休憩を多めに取ろう」「この時期は症状が出やすいから、無理のないよう業務調整をしよう」といった具体的な対策を立てやすくなるでしょう。これにより、体調が安定し、結果として安定した就労とQOL(生活の質)の向上が期待できます。

自分の体調を客観的に把握することは、職場に協力を求める際にも役立ちます。「今日は〇〇の症状がレベル△なので、この業務は少し難しいかもしれません」と具体的に伝えられることで、職場も理解しやすくなり、適切な配慮につながるはずです。

職場の理解を深める「わたしのトリセツ」

RDログで自分の体調や負荷について気づきを得たら、次のステップは、その情報を職場に伝えるための「わたしのトリセツ」を作成することです。これは、あなた自身の「取扱説明書」のようなもの。職場での相互理解を深めるための、とても大切なコミュニケーションツールなんです。

わたしのトリセツの例

「わたしのトリセツ」で伝えること

トリセツには、あなたの病気のこと、それによってどんな症状が出るのか、働く上でどんな困りごとがあるのか、そして職場にどんな配慮をお願いしたいのか、といった具体的な情報を盛り込みます。記入例を見ると、非常に細かく、しかし分かりやすく情報がまとめられていますね。

例えば、「疲れやすいため、毎日4時間程度、在宅で勤務することが可能です」といった働き方の希望や、「脳の働きが低下して、言葉につまることがあります」といった具体的な症状、「体調が悪化した場合、先延ばしできるタスクについては、調整をお願いすることがあります」といったお願いなど、あなたが安心して働くために必要な情報が網羅されています。

難病者だけでなく、誰もが活用できる「トリセツ」

このトリセツは、難病当事者だけでなく、上司や同僚など、共に働く社員も作成し、ワークショップなどで共有することが推奨されています。なぜなら、仕事をする上では、難病者に限らず、子育てや介護など、誰しも何らかの事情を抱えている可能性があるからです。

病気のことだけでなく、「知っておいてほしいこと」をお互いに共有することは、職場の心理的安全性を高めることにつながります。お互いの状況や仕事に対する考え方を共有することで、より働きやすい職場環境を作り出すことができるでしょう。

「わたしのトリセツ」は、単なる病気の説明書ではありません。お互いを深く知り、尊重し合うための、新しいコミュニケーションの形なのです。

安心をサポートする「サポーターによる伴走支援」

「RDログの使い方が不安」「トリセツをどう作ったらいいか分からない」「職場で共有する時、どう話したらいいだろう」——そんな心配を抱える方もいるかもしれません。

RDコンパスでは、RDワーカーが安心してサービスを活用できるよう、専門のサポーターが「伴走支援」を提供してくれます。このサポーターは、対人支援に関する国家資格や専門資格(国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、臨床心理士など)を持っているか、あるいは就労支援、福祉支援、心理支援などの現場経験が豊富なプロフェッショナルです。

サポーターは、RDログの活用方法をアドバイスしたり、トリセツ作成のサポートをしたりするだけでなく、トリセツを職場で共有する際のワークショップのファシリテーションも行ってくれます。RDワーカーと職場関係者の間のコミュニケーションを円滑に進めるための大切な役割を担ってくれるでしょう。一人で抱え込まずに、専門家の力を借りられるのは、本当に心強いですね。

「RDコンパス」が目指す、希望に満ちた社会

NPO法人両育わーるどがRDコンパスを通じて目指しているのは、病気や体調のゆらぎが「働けない理由」ではなく、「働き方を共に工夫するための前提」として受け止められる社会です。

RDコンパスの活用を通じて、RDワーカーと職場が対話を重ね、お互いを理解し、無理なくそれぞれの力を発揮できる働き方を一緒に作り上げていくこと。その積み重ねが、難病者に限らず、さまざまな背景を持つ人々が「働く」ことを、社会参加の一つの選択肢として当たり前に実現できる社会につながると信じられています。

病気があるからと諦めるのではなく、病気と共にどうすれば働けるかを考える。そして、それを社会全体でサポートしていく。そんな温かい未来を、RDコンパスは私たちに示してくれています。

難病と共に生きるあなたへ

難病と向き合いながら働くことは、決して簡単なことではありません。しかし、あなたは一人ではありません。RDコンパスのようなサービスが生まれ、専門家がサポートし、社会全体が理解を深めようとしています。

もしあなたが今、働き方について悩んでいるなら、RDコンパスはきっとあなたの力になってくれるはずです。自分の体調を理解し、それを職場に伝えることで、これまでよりもずっと働きやすい環境を手に入れられるかもしれません。

このサービスが、あなたの「働く」という希望を現実のものにし、より豊かな人生を送るための一助となることを心から願っています。

本件に関するお問い合わせ先

NPO法人 両育わーるど

住所:〒150-0041 東京都渋谷区神南1丁目11−4 FPGリンクス神南 5階

代表者:理事長 重光 喬之

お問い合わせは下記URLから可能です。

関連リンク

RDコンパスにご関心のある企業や団体、就労支援機関の方も、ぜひお問い合わせフォームからご連絡ください。難病と共に働く人々を支える輪が、さらに広がっていくことを期待しています。