国際的な「オスカー賞」でグランプリ受賞!
福井県福井市に拠点を置く「オレンジホームケアクリニック」が、なんと「第14回アジア太平洋高齢者ケアイノベーションアワード2026(Asia Pacific Eldercare innovation Awards 2026、以下APEI)」の「OPERATOR OF THE YEAR – HOME CARE」部門でグランプリを獲得しました!

このAPEIは、介護や高齢者ケアに関わる国際イベント「Ageing Asia World Ageing Festival」の中で開催される、とっても権威のあるアワードなんです。世界50カ国から5000人もの参加者が集まるこのイベントで、「高齢者ケア界におけるオスカー賞」とも呼ばれるほど。今年は16カ国から46カテゴリーに420件ものエントリーがあった中で、グランプリに選ばれたというのは、本当にすごいことですよね。
しかも、オレンジホームケアクリニックを運営する医療法人社団オレンジは、この規模の医療法人としては日本で初めて、APEIで単独・複数のグランプリ受賞を達成したんですよ。これは日本の在宅医療にとっても、大きな一歩と言えるでしょう。
詳細はこちらの公式サイトで確認できます。
15年間の「寄り添う医療」が世界に認められた理由
オレンジホームケアクリニックは、2011年に福井県で初めて、複数医師による24時間体制の在宅医療専門クリニックとしてスタートしました。それから15年間、ひたすら患者さんのそばに寄り添い、在宅医療を実践し続けてきたんです。今回の受賞は、その長年の努力と、多職種が連携して患者さんを支える「包括的在宅ケアモデル」が世界に認められた結果だと言えるでしょう。
在宅医療の新しい形「MGP」って何?
日本は世界に先駆けて超高齢社会に突入しています。そんな中で、自宅で安心して過ごせる医療、つまり「在宅医療」の質を高め、長く続けていくことが求められています。病気と向き合う中で、「もっとこうだったらいいのに…」と感じることはありませんか?
在宅での緩和ケアでは、痛みを和らげるだけでなく、体や心、社会的なつながり、そして精神的な部分まで、様々な課題が出てきます。でも、これらすべてを医師一人で対応するのは、とても難しいことなんです。
そこで、オレンジホームケアクリニックが開発したのが「Medical Generalist Professional(MGP)」という、新しい役割を担う人材です。MGPは、患者さんの暮らし全体を深く理解し、その人にとって本当に必要なケアを個別に見つけ出すプロフェッショナル。まるで、あなたの生活をまるごとサポートしてくれる「医療のコンシェルジュ」のような存在です。
MGPは、具体的にこんなことをしてくれます。
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一人ひとりに合わせた訪問ケア: あなたの体の状態や心の動き、生活スタイルに合わせて、最適なケアプランを一緒に考え、実行してくれます。決まったマニュアル通りではなく、あなただけのオーダーメイドのケアを提供してくれるんです。
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地域とのつながり: 地域の様々な事業所やサービスと連携し、あなたが必要とするサポートをスムーズに受けられるように橋渡しをしてくれます。例えば、訪問介護やリハビリ、地域のサロンなど、医療以外のサポートも視野に入れてくれます。
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アドバンスドケアプランニング(ACP)の啓蒙: 「もしもの時」に、あなたがどんな医療を受けたいか、どんな風に過ごしたいかを、前もって家族や医療者と話し合っておく「ACP」の重要性を、社会全体に広める活動もしています。これは、あなたの「こう生きたい」という願いを大切にするための、とても大切な取り組みです。
MGPが中心となって、多角的に患者さんを支えるこの仕組みが、今回の受賞で特に高く評価されたポイントなんですよ。病気で困っている方にとって、こんな風に包括的にサポートしてくれる存在がいるというのは、本当に心強いことですよね。
審査員も驚いた「勇敢なチャレンジ」
今回の受賞では、シンガポール、オーストラリア、英国の審査員の方々が、オレンジホームケアクリニックの取り組みに深く共感し、多くの賛辞を寄せました。彼らが特に注目したのは、次のような点です。
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MGPのマインドセット育成と社会への波及効果: MGPという新しい役割を育て、それが具体的な成果を生み出し、社会全体に良い影響を与えていること。
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医療業界における「勇敢なチャレンジ」: 資格や経験にとらわれず、これまでの医療の常識を打ち破り、新しい階層を築こうとする姿勢が評価されました。これは、患者さんにとって本当に必要なケアを追求するための、大きな挑戦だったと言えるでしょう。
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コスト増なしで質の高い在宅緩和ケア: 患者さんが費用を心配することなく、質の高い在宅緩和ケアを受けられる状態であることに、審査員は驚きを隠せなかったそうです。
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医療モデルから社会モデルへの転換: 単に病気を治すだけでなく、患者さんの生活や社会とのつながり全体を支える「社会モデル」への転換を試みていることも、高く評価されました。

審査員からは「今後はより、質の定義の評価軸にさらに期待していきたい」「より国際的な場での発表を勧めたい」といった期待の声も聞かれたそうです。彼らの取り組みが、世界の在宅医療の未来を大きく変える可能性を秘めている、ということですね。
受賞結果の詳細はこちらの公式プレスリリースで確認できます。
継続する評価、5年連続の受賞歴
今回のグランプリ受賞は、決して偶然ではありません。医療法人社団オレンジは、2022年以降、APEIにおいて毎年評価され続けているんです。
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2022年: 「大きな台所と診療所があるところ ほっちのロッヂ(軽井沢町)」が「INNOVATION OF THE YEAR –SOCIAL ENGAGEMENT PROGRAM」で最優秀賞/グランプリを受賞。
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2023年: 「チェアラボ(金沢市)」が「INNOVATION OF THE YEAR – ASSISTIVE LIVING PRODUCT」で優秀賞/ファイナリストに選出。
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2024年: 「つながるクリニック(福井市、現つながるポジティヴヘルスクリニック)」が「OPERATOR OF THE YEAR – ACTIVE AGEING」で優秀賞/ファイナリストに選出。
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2025年: 「医療法人オレンジ 能登半島地震支援」が「INNOVATION OF THE YEAR – SENIOR LIVING」で優秀賞/ファイナリストに選出。
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2026年: そして今回、「オレンジホームケアクリニック(福井市)」が「OPERATOR OF THE YEAR – HOME CARE」で最優秀賞/グランプリを獲得。
このように、毎年異なる部門で評価され続けていることからも、彼らが多岐にわたる分野でイノベーションを起こし、質の高いケアを提供していることがわかりますね。これまでの実績が、今回の大きな受賞につながったと言えるでしょう。
「目の前の一人に、チーム全員で、丁寧に関わり続ける」という信念
今回の受賞を受けて、医療法人オレンジ・オレンジホームケアクリニックの院長である紅谷浩之氏は、次のようなコメントを寄せています。
「15年間に及ぶチームのアイデンティティに深く関わる、私たちの取り組みの根幹である内容を発信したからです。(中略)この15年間、私たちが続けてきた在宅医療のあり方は、『効率が悪い』『感情的すぎる』『制度から外れている』。そんなふうに言われることも少なくありませんでした。それでも私たちは、目の前の一人の話をしっかり聴くこと、チームで悩み、揺らぎながら関わり続けること、その人の『生き方』や『幸せ』を最優先に考えることを、何よりも大切にしてきました。」
この言葉から、紅谷院長とチームの皆さんが、どれほど患者さん一人ひとりのことを大切に思っているか、ひしひしと伝わってきますよね。診療報酬の点数にとらわれず、患者さんの思いに7時間も耳を傾けたこともあるというエピソードは、彼らの揺るぎない信念と情熱の証です。
毎日、職種や年齢、経験を超えて議論を重ね、制度の中では評価されにくいような「丁寧な関わり」こそが、彼らの医療の土台となっているそうです。今回の受賞は、文化も制度も異なる国際的な場で、彼らの実践が評価されたことで、「自分たちの進んできた道は間違っていなかった」と、大きな確信と後押しを感じたとのこと。
紅谷院長は、「私たちはこれからも、目の前の一人に、チーム全員で、丁寧に関わり続けていきます。そして、その関わりを制限するような職種の線引き、医療や介護の制度の縛り、ヒエラルキー圧力・・これらには、これまでと同じように、柔軟にそして時に越境しながら、地域の中で実践を積み重ねていきたいと思います。」と語っています。
人口減少や経済縮小という大きな変化の中にある日本において、地域に根ざした医療と福祉のあり方を、これからも現場から問い続けていくという力強いメッセージ。これは、病気と向き合う私たちにとって、本当に心強い言葉ではないでしょうか。
あなたの「生きる」を支える未来へ
病気と診断された時、これからどうなるんだろう、と不安でいっぱいになりますよね。でも、オレンジホームケアクリニックのような「あなたの生き方」を一番に考えてくれる医療があることを知れば、少しは心が軽くなるかもしれません。
在宅医療は、ただ病気を診るだけでなく、あなたの慣れ親しんだ自宅で、あなたらしい生活を続けるための大切な選択肢です。そして、その選択肢をより豊かに、より安心できるものにするために、彼らは日々、挑戦し続けています。
今回のグランプリ受賞は、彼らの長年の努力と情熱が世界に認められた証であり、日本の在宅医療が世界をリードする可能性を示してくれました。きっと、これからの在宅医療は、もっともっと私たち一人ひとりに寄り添い、希望を与えてくれるものになるでしょう。もし、あなたが在宅医療に興味を持ったり、不安を感じたりしたら、ぜひこのような「あなたの生き方」を大切にする医療機関があることを思い出してくださいね。
