そもそも「フレイル」って、なあに?

「フレイル」という言葉、まだ聞き慣れない方もいるかもしれませんね。これは、年齢を重ねるにつれて体がちょっとずつ弱っていく状態のことを指します。具体的には、

  • 筋肉が落ちて、重いものが持ちにくくなった

  • 歩くのが遅くなった

  • 疲れやすくなった

  • 体重が減った

  • なんだかやる気が出ない

など、さまざまなサインがあります。健康な状態と、介護が必要な状態のちょうど中間くらい、といったイメージです。このまま放っておくと、要介護状態になってしまうおそれもあります。

でも、大丈夫! フレイルは、早く気づいて適切な対策をすれば、また元気な状態に戻ることができるんですよ。身体的な衰えだけでなく、気持ちが落ち込んだり、人との交流が減ったりする「精神的・心理的フレイル」や「社会的フレイル」など、いろいろな種類があることも知っておくといいですね。

「オーラルフレイル」って、「お口の虚弱」のこと?

フレイルの中でも、特に注目されているのが「オーラルフレイル」です。これは文字通り「お口の虚弱」という意味で、口の機能が衰え始めている状態を指します。例えば、

  • 食べ物を噛む力が弱くなった

  • むせやすくなった

  • 滑舌が悪くなった

  • 食べこぼしが増えた

といったことが挙げられます。こういったお口の小さな衰えは、「まあ、年だから仕方ないか」と思いがちですが、実は将来、全身のフレイルや要介護認定、さらには死亡のリスクが高まることが分かっているんです。驚きですよね!

しかし、オーラルフレイルも、早期に気づいて適切なケアをすれば、機能の低下を緩やかにしたり、改善したりする可能性があります。お口の健康は、全身の健康に繋がっているんですね。

薬局が、あなたの「健康相談スポット」に!

ウェルシア店舗での健康相談の様子

これまで、フレイルの測定会などは自治体で行われることが多かったのですが、そうした場所には「自分はまだ元気!」という意欲の高い方が集まりがちでした。本当に支援が必要な、「フレイル傾向があるけど、なかなか自分から行動できない」という方や、たくさんの薬を飲んでいる(ポリファーマシー)方に、情報が届きにくいという課題があったんです。

そこで今回の共同研究では、日常的に薬をもらいに訪れる「薬局」を起点に、フレイルやオーラルフレイルのチェックや簡易測定を行うモデルの有効性を検証します。薬局には、慢性的な病気で治療中の方や、薬の数が多い方など、介護リスクに近い層の方も多くいらっしゃいますよね。そうした方々が、いつもの薬局で気軽に健康相談ができるようになるのは、とっても心強いことだと思いませんか?

ウエルシア薬局で何が始まるの?

この実証は、2026年4月より千葉県の20店舗でスタートします。さらに、今後6カ月で約750店舗の薬剤師さんたちへ、フレイル予防・対策に関する特別な教育も実施される予定です。薬剤師さんが、薬の専門家としてだけでなく、あなたの健康全般をサポートしてくれる、頼れる存在になる日が来るでしょう。

「次世代型かかりつけ薬局」ってどんな場所?

今回の取り組みは、フレイル、オーラルフレイル、そしてポリファーマシー(多剤服用)の対策を全て含んだ「次世代型かかりつけ薬局モデル」として位置づけられています。

薬局でフレイルやオーラルフレイルの測定をすると、その結果が数値として「見える化」されます。これによって、あなたの体の状態が客観的に分かり、薬剤師さんが科学的な根拠に基づいて、あなたに合ったアドバイスをしてくれるようになるでしょう。

また、必要に応じて、お医者さんや歯医者さんとも情報が共有され、より多角的なサポートが受けられるようになることも期待されています。地域の身近な薬局が、あなたの健康を多方面から支える「測定・相談拠点」として機能することで、私たち一人ひとりがより長く、元気に過ごせるようになることを目指しています。

研究をリードする東京大学の「総合知」

この画期的な取り組みを主導するのは、東京大学高齢社会総合研究機構(東大IOG)です。東大IOGは、個人の加齢と地域社会の両面から超高齢社会の課題に取り組むため、様々な分野の知識や技術を統合した「総合知」を生み出しています。実際に地域で実証研究を行い、そこで得られた知識や技術を社会に還元し、エビデンス(科学的根拠)に基づいた政策提言も行っている、非常に先進的な研究機関なんですよ。

飯島勝矢教授からのメッセージ

飯島勝矢教授

東京大学高齢社会総合研究機構の機構長であり、未来ビジョン研究センター教授でもある飯島勝矢教授は、今回の取り組みについて次のようにコメントしています。

「薬剤師の方々は『最前線のタッチポイント』で住民と接して活躍されています。薬局における日常業務の中で【実測】に基づいて介入を行うことで、フレイル、オーラルフレイル、ポリファーマシー対策を含む包括的な取り組みを推進し、将来の“次世代型かかりつけ薬局モデル”の構築を目指します。本共同研究が、地域の皆さまの健康寿命の延伸とウェルビーイングの向上に必ず寄与することを確信しております。今後の成果にぜひご期待ください。」

飯島教授の力強い言葉からも、このプロジェクトにかける熱い思いが伝わってきますね。私たちの健康を第一に考え、薬局という身近な場所から、未来の健康をサポートしてくれるこの取り組みに、ぜひ期待しましょう!

まとめ

東京大学、イオン、ウエルシア薬局が一体となって進めるこの「フレイル・オーラルフレイル予防・対策」の実証は、私たち一人ひとりが、より長く、自分らしく、イキイキと生きるための大きな一歩となることでしょう。もしあなたが体の衰えや口の不調に悩んでいるなら、これからは身近なウエルシア薬局が、あなたの心強い味方になってくれるかもしれません。今後の展開が本当に楽しみですね!