健康寿命を延ばすカギは「運動」と「食事」にあり!

「アンチエイジング」と聞くと、美容のイメージが強いかもしれませんが、実は「抗老化」、つまり病気の予防や健康寿命を延ばすための大切な考え方なんです。日本は世界でも特に高齢化が進んでいますが、ただ長生きするだけでなく、健康で活動的に過ごせる期間「健康寿命」をいかに延ばすかが、私たち一人ひとりの願いであり、社会全体の大きな課題でもあります。

近畿大学アンチエイジングセンターは、この健康寿命の延伸を目指し、日々研究を重ねています。そして、その研究成果を市民の皆さんに還元するために、さまざまな活動を行っているんですよ。その一つが、今回ご紹介する「健康スポーツ教室」をテーマにした市民公開講座です。

体育館のような場所で、複数の人々がヨガマットを使ってストレッチや体操を行っています。健康増進のためのグループエクササイズ風景です。

この講座では、「卓球」「ノルディックウォーキング」「骨盤底筋トレーニングヨガ」という3つの運動種目を通じて、運動を通じた健康づくりの楽しさや大切さを学ぶ機会が提供されました。病気で困っている方にとって、運動はハードルが高いと感じるかもしれませんが、実はそれぞれの体の状態に合わせた、優しい運動もたくさんあるんです。

あなたにぴったりの運動を見つけよう!3つの健康スポーツ

運動は、体を強くするだけでなく、心の健康にも大きな影響を与えます。ストレスを軽減したり、気分をリフレッシュさせたり、仲間との交流の場になったりすることもありますよね。ここでは、近畿大学の市民公開講座で紹介された3つの運動が、私たちにどんなメリットをもたらしてくれるのか、病気と向き合う視点も交えながら見ていきましょう。

1. 卓球:全身を使い、脳も活性化!誰もが楽しめるユニバーサルスポーツ

「卓球」は、球技の中でも特に小さなテーブルで行われますが、その魅力は計り知れません。ボールのスピードや回転を読み、瞬時に判断して体を動かすことで、全身の筋肉はもちろん、脳の活性化にも繋がると言われています。

病気のリハビリテーションとして卓球が活用されることもあります。例えば、脳卒中後の片麻痺の方の機能回復訓練や、認知症の予防・進行抑制にも効果が期待されています。軽量なラケットとボールを使うため、身体への負担が少なく、小さなお子さんからご高齢の方まで、年齢や体力レベルに関係なく一緒に楽しめるのが大きな特徴です。きっと、無理なく自分のペースで運動を続けられるでしょう。

卓球は、ただ体を動かすだけでなく、相手との駆け引きや、技術の習得といった知的な要素も持ち合わせています。仲間と一緒にプレーすることで、社会的な交流も生まれ、心の健康にも良い影響を与えてくれるはずです。近畿大学名誉教授の髙島規郎氏や髙島塾ヘッドコーチの小野誠治氏のような専門家による指導があれば、基本から応用まで、卓球の奥深さを存分に体験できることでしょう。卓球に興味がある方は、近畿大学名誉教授 髙島規郎氏のプロフィールもぜひご覧ください。

2. ノルディックウォーキング:安定感と全身運動効果を両立!疲労感少なく長時間楽しめる

北欧生まれの「ノルディックウォーキング」は、2本のポールを使って歩く運動です。ポールを使うことで、通常のウォーキングに比べて安定感が増し、特に足腰に不安がある方や、転倒が心配な方でも安心して取り組むことができます。

この運動の最大の魅力は、高いエクササイズ効果があるにも関わらず、疲労感を感じにくい点にあります。ポールを積極的に使うことで、上半身の筋肉も同時に使う全身運動となり、エネルギー消費量が増え、心肺機能の向上も期待できます。それでいて、一般的なウォーキングよりも楽に感じられるため、より長時間、無理なく運動を続けられるでしょう。

リハビリや運動療法としての活用も期待されており、関節への負担が少ないため、関節痛を抱える方や、心臓病後の回復期にある方、糖尿病患者さんの運動療法にも適しています。京都先端科学大学健康医療学部准教授の新野弘美氏や近畿大学経営学部教養・基礎教育部門教授の田中ひかる氏のような専門家の指導のもと、正しいフォームでポールを使えば、その効果を最大限に引き出すことができます。性別や年齢、身体能力に関わらず、誰もが自分のペースで楽しめるノルディックウォーキングは、きっとあなたの健康づくりに役立つはずです。田中ひかる氏についてもっと知りたい方は、近畿大学経営学部教養・基礎教育部門 教授 田中ひかる氏のプロフィールをご覧ください。

3. 骨盤底筋トレーニングヨガ:加齢による悩みを改善!体の土台を整える

「骨盤底筋」という言葉を聞いたことがありますか?これは、骨盤の底にある筋肉群のことで、姿勢の維持、呼吸、歩行、そして転倒予防に非常に重要な役割を果たしています。また、スポーツをする際のパフォーマンス向上にも欠かせない筋肉なんです。

しかし、この骨盤底筋は、加齢とともに衰えやすく、その機能が低下すると「フレイル」(虚弱)の状態にも繋がりかねません。特に、加齢に伴う尿もれや頻尿といった不快な症状は、骨盤底筋の機能低下が原因であることが多く、多くの人が悩みを抱えています。

「骨盤底筋トレーニングヨガ」は、医療現場でも取り入れられている科学的なエビデンスに基づいた骨盤底筋訓練と、ヨガの呼吸法やアサナ(ポーズ)を融合させた画期的なプログラムです。ヨガの深い呼吸と特定のポーズを行うことで、骨盤底筋を意識的に活性化させ、その機能を高めることを目指します。これにより、尿もれや頻尿といった加齢に伴う悩みの予防・改善が期待できるだけでなく、姿勢の改善や体の安定性向上にも繋がります。

一般社団法人幸せな身体づくり協会代表理事の辻野和美氏のような専門家から直接指導を受けることで、正しい方法を身につけ、自宅でも継続して取り組むことができるでしょう。このトレーニングは、産後の回復や更年期障害の症状緩和にも役立つと言われています。体の土台となる骨盤底筋を鍛えることは、きっとあなたの自信と快適な毎日を取り戻すきっかけになるはずです。

「食」も健康の重要な柱!近大アンチエイジング弁当の挑戦

運動と同じくらい大切なのが「食生活」です。何を食べるか、どう食べるかが、私たちの健康寿命に直接影響を与えることは言うまでもありません。近畿大学アンチエイジングセンターでは、食の力で健康寿命を延ばすための研究も積極的に行っています。

その一つが、「近大アンチエイジング弁当」の開発です。このお弁当は、単に美味しいだけでなく、疾病の発症を予防し、すでに発症している病気の進行を阻止することを目的として考案されました。薬学総合研究所と農学部が連携し、農学部食品栄養学科の学生がオリジナルメニューを考案。さらに、パッケージデザインは文芸学部芸術学科の学生が手掛けるという、まさに大学の知を結集したプロジェクトです。このような取り組みは、食を通じて病気と向き合う人々をサポートし、より良い未来を築くための大切な一歩と言えるでしょう。

近畿大学アンチエイジングセンターが目指す未来

近畿大学アンチエイジングセンターは、学術的な研究だけでなく、市民公開講座やスポーツ教室、講演会などを通じて、地域社会の健康増進に貢献しています。国民一人ひとりの健康を守り、健康寿命を延ばし、誰もが生き生きと暮らせる社会を創ることを目指しているのです。病気と向き合うあなたの力になりたい、という強い思いが、これらの活動の根底にはあります。

アンチエイジングセンターの活動に興味を持たれた方は、ぜひ近畿大学アンチエイジングセンターのウェブサイトをご覧ください。

あなたの健康寿命を延ばすために、今日からできること

今回の市民公開講座で紹介された運動や食事のヒントは、病気と向き合う私たちにとって、明日への希望を与えてくれるものです。健康寿命を延ばすための道は、決して平坦ではないかもしれません。しかし、小さな一歩から始めることが大切です。

例えば、まずはウォーキングの時間を少し増やしてみる。食事の内容を見直して、バランスの取れた食生活を意識してみる。そして、もし可能であれば、卓球やノルディックウォーキング、骨盤底筋トレーニングヨガのような、体と心に優しい運動にチャレンジしてみるのも良いでしょう。

近畿大学では、アンチエイジングセンターだけでなく、様々な分野で健康や社会に貢献する取り組みを行っています。興味のある方は、近畿大学経営学部など、他の学部についても調べてみるのも良いかもしれません。

すぐに完璧を目指す必要はありません。大切なのは、自分自身の体と心に耳を傾け、できることから少しずつ、楽しみながら健康づくりに取り組むことです。きっと、あなたの未来はもっと輝き始めるでしょう。病気と向き合うあなたの毎日が、少しでも明るく、希望に満ちたものになることを心から願っています。