はじめに:がん検診、ちゃんと受けてる?
「がんは日本人の2人に1人がかかる病気」と言われるほど、私たちにとって身近な存在になっています。だからこそ、がんの早期発見・早期治療は、治療の選択肢を広げ、生存率を大きく向上させるためにとっても大切なんです。でも、欧米諸国と比べると、日本のがん検診の受診率はまだまだ低いのが現状。「なんでみんな、なかなか検診に行かないんだろう?」って疑問に思ったことはありませんか?
実は、がん検診を受けたことがある人たちも、検診に対して様々な気持ちやハードルを感じているようです。今回は、株式会社NEXERとサリバテックが共同で実施したアンケート調査の結果から、がん検診のリアルな声と、未来の検診のあり方について探ってみましょう。
今回の調査、どんな内容だったの?
この調査は、事前に「がん検診を受けたことがある」と回答した全国の男女300名を対象に、インターネットアンケート形式で行われました。期間は2026年1月7日から1月17日まで。主な質問内容は以下の通りです。
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どの種類のがん検診を受けましたか?
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がん検診を受けた理由を教えてください。
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がん検診に対して、どのようなイメージを持っていますか?
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がん検診が「もっと受けやすくなる」ために、もっとも必要だと思うことは何ですか?
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そう思う理由を教えてください。
これらの質問から、がん検診の現状と、みんなが検診に何を求めているのかが浮き彫りになりました。
みんな、どんながん検診を受けてる?気になるそのワケ
まず、がん検診の経験がある人たちが、具体的にどんな種類の検診を受けてきたのか見てみましょう。

最も多く受診されていたのは「大腸がん検診(便潜血検査など)」で74.7%、次に「胃がん検診」が73.7%と、この二つが圧倒的多数を占めていました。「肺がん検診」も半数以上の51.3%が受診していますね。一方で、「乳がん検診」は30.7%、「子宮頸がん検診」は29.7%という結果でしたが、これらは主に女性が対象となる検診なので、全体で見るとこの割合になるのは自然なことです。
では、なぜこれらの検診を受けたのでしょうか?具体的な声を紹介します。
「大腸がん検診(便潜血検査など)」を受けた方からは…
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「早期発見できれば対応できるから。」(40代・女性)
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「胃がん、大腸がんは持病リスクがあるので受けた。健康寿命を伸ばしたいから。」(40代・女性)
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「市の検診で安くできるから。」(40代・男性)
「胃がん検診」を受けた方からは…
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「定期的に健康診断を受けることが習慣となっているため。」(30代・男性)
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「早期発見ができる可能性が大きいので。」(30代・女性)
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「定期的に検診を受けるように案内があるから。」(40代・女性)
「肺がん検診」を受けた方からは…
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「地元の自治体が無料で実施しているので。」(40代・男性)
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「市からのお知らせが来たから。早期発見が大事だと思った。」(50代・女性)
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「たばこを吸っていたので肺がんが気になったため。」(60代・男性)
これらの声から、会社や自治体が提供する健診の機会が、多くの人にとって検診を受ける大きなきっかけになっていることがわかりますね。また、「早期発見」や「健康寿命を伸ばしたい」という、自分自身の健康への意識も、受診の大きな動機になっているようです。
がん検診って、どんなイメージ?ポジティブな声も、ちょっとネガティブな声も
次に、がん検診に対して、みんながどんなイメージを持っているのかを見ていきましょう。

最も多かったイメージは「早期発見につながる」で、なんと89.0%もの人がそう感じています。これは、がん検診の最も大切な意義が、広く理解されている証拠ですね。他にも「大切・必要」が55.0%、「安心できる」が40.0%と、ポジティブなイメージを持つ人が多数を占めていました。
でも、一方でちょっとネガティブなイメージも存在します。
「面倒」と感じている人が15.0%、「痛そう・つらそう」が11.7%、「怖い」と感じる人が10.7%という結果も出ており、「ハードルが高い」と感じる人も5.3%いました。特に胃カメラや大腸内視鏡検査など、身体的な負担が伴う検査は、受診のためらいにつながっているのかもしれません。がん検診の重要性は理解しているけれど、検査自体に心理的な抵抗感を持っている人が、一定数いることが明らかになりました。
もっと受けやすくするには?みんなが求める改善策とは
「がん検診は大切」とわかっていても、実際に行動に移すのはなかなか難しいもの。では、どうすればもっと気軽に、そして安心してがん検診を受けられるようになるのでしょうか?みんなが「もっと受けやすくなる」ために必要だと思うことを聞いてみました。

最も多かったのは、「費用負担の軽減・無料化」で50.7%と、半数以上の人が費用面でのサポートを求めていることがわかります。次に多かったのが「自宅でできる検査」で20.3%、そして「予約や手続きの簡略化」が9.7%と続きます。
それぞれの要望について、具体的な声を見ていきましょう。
「費用負担の軽減・無料化」を希望する方からは…
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「費用が高くて今年は飛ばそうかと思う。毎年負担。」(30代・女性)
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「タダならほとんどの人が受けると思う。費用がかかる場合、それなら自分は多分大丈夫だろうし今は受けなくてもいいやと判断するケースが出てくる。」(40代・女性)
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「年金生活者の私には料金が安い方が受けやすい。」(60代・男性)
複数の検診を受けると費用がかさんでしまうことへの不安や、経済的な制約を抱える人々にとって、費用は検診の大きなハードルになっていることがわかります。
「自宅でできる検査」を希望する方からは…
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「痛くて怖いので自宅で簡単に済ませたい。」(30代・女性)
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「病院にいくのが面倒だと感じる。」(30代・女性)
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「病院へ行くことはハードルが高いので、自宅で検査キットなどで検査できたらいいと思います。」(50代・女性)
「病院に行くのが面倒」「痛くて怖い」といった声は、やはり検診への心理的・身体的抵抗感の表れですね。仕事や育児などで忙しい現代人にとって、医療機関に行く時間を確保すること自体が難しいという現実も浮き彫りになっています。
「予約や手続きの簡略化」を希望する方からは…
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「予約が取りづらいことがネックだなと思うことがあるから。」(20代・女性)
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「予約手続きが煩雑だと感じるため。」(30代・男性)
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「近くにあるクリニックでは予約がとりにくく、全項目を実施していなかったりなので、やりたい検診を一度で簡単に予約できるようになったらいい。」(50代・女性)
予約の取りにくさや手続きの煩雑さも、受診をためらう一因になっているようです。
「自宅で完結」するセルフ検診が、未来のスタンダードになるかも?
今回の調査から、がん検診を受けたことがある人の約9割が「早期発見につながる」と認識していることがわかりました。これは、がん検診の重要性が広く理解されている証拠ですね。しかし、同時に約半数の人が「費用負担の軽減・無料化」を、そして約2割の人が「自宅でできる検査」を希望するなど、受診のハードルを下げるための改善が強く求められていることも明らかになりました。
費用面でのサポートはもちろんのこと、自宅で手軽に検査できる方法がもっと普及すれば、より多くの人が定期的にがん検診を受けやすくなるでしょう。近年では、唾液や血液を使った、身体への負担が少ない検査方法が開発され、実際に利用できるようになってきています。
早期発見・早期治療を後押しするためにも、費用や場所、時間といった、誰もが抱えがちな負担を減らし、もっと気軽に検診を受けられる環境を整えていくことが、今後ますます重要になっていくのではないでしょうか。
この調査を行ったサリバテックについて、もっと詳しく知りたい方は以下のリンクをご覧ください。
- サリバテック:https://salivatech.co.jp/
