「やる気が出ない」「集中できない」…病気と闘うあなたへ、脳の仕組みを知って心と体をラクにするヒント
病気と向き合う日々の中で、「なんだかやる気が出ない…」「集中力が続かなくて困っている…」と感じることはありませんか?体のつらさに加え、心まで疲れてしまって、「自分はダメだな」と自分を責めてしまうこともあるかもしれません。
でも、ちょっと待ってください。もしかしたら、それはあなたの意志が弱いせいではなく、私たちの脳の「ある特徴」による自然な反応なのかもしれません。
脳神経外科医の菅原道仁氏が2026年2月10日に発売する新刊『ミニマル脳習慣』は、そんな「超なまけもの」な脳を上手に動かし、やる気や集中力を引き出すための、1日1分からできる「最小限の習慣」を紹介しています。
病気と闘う中で心身ともに負担を感じている方にとって、この本が自分を責めることなく、少しでも前向きに毎日を過ごすためのヒントになるかもしれません。

「やる気が出ない」のはあなたのせいじゃない!脳は「超なまけもの」ってホント?
私たちはつい、「やる気があれば、何でもできるのに…」と考えがちです。しかし、この本では、やる気が出ないのはあなたの意志の弱さではなく、人間の脳が持つ「超なまけもの」な仕組みのせいだと解説されています。
驚くかもしれませんが、人間の脳は、私たちが安静にしている時でさえ、一日に必要なエネルギーの約20%も消費する、非常にエネルギー効率の悪い臓器なのです。そのため、脳はできるだけエネルギーを使いたくない、つまり「楽をしたい」と常に考えているのです。
「やる気が出ない」「集中できない」「つい物事を後回しにしてしまう」といった行動は、脳がエネルギーを温存しようとする、ごく自然な反応だと言えるでしょう。病気の治療中や療養中に感じる倦怠感や気力の低下は、体だけでなく、脳も懸命に回復しようとエネルギーを温存しているサインなのかもしれません。だから、自分を責める必要は全くありません。
この事実を知るだけでも、心の中にあったモヤモヤが少し晴れて、ホッとするのではないでしょうか。「ああ、私の脳は頑張ってエネルギーを節約しようとしていたんだな」と、自分の脳をねぎらってあげてください。
「やる気」は行動から生まれる!超ミニマルな脳活習慣とは?
では、「超なまけもの」な脳を、どうすれば上手に動かせるのでしょうか?『ミニマル脳習慣』では、脳を動かす鍵となる「ドーパミン」という脳内物質に着目し、最も簡単な方法として「小さく行動する」ことを提案しています。
多くの人は「やる気が出たら行動しよう」と考えます。しかし、脳の仕組みから見ると、これは逆なんです。実は、「行動することでやる気が生まれる」というのが、脳の自然な反応なのです。この本で紹介されているのは、現役の脳神経外科医である菅原道仁氏が自ら実践している、「無理なく」「楽しく」「すぐできる」脳の習慣ばかりです。
病気と闘う中で、大きな目標を立てたり、無理な行動をしたりするのは、心身にとって大きな負担になります。しかし、この「ミニマル脳習慣」は、仕事や家事、通勤・通学、食事、睡眠など、毎日の行動にほんの少し加えるだけで実践できる、1日1分からの超ミニマルな習慣が厳選されています。これなら、体調がすぐれない日でも、きっと無理なく始められるはずです。
毎日を少しだけ変える!ミニマル脳習慣の具体的な例
具体的な習慣をいくつか見てみましょう。きっと、「これなら私にもできそう!」と思えるものが見つかるはずです。
1. つくり笑い
「楽しいから笑う」というのは当たり前のことですが、脳には「笑っているうちに、楽しく感じてくる」という不思議な面があります。たとえ気分が乗らなくても、口角を少し上げて「つくり笑い」をしてみるだけで、脳内で気分を高める物質が分泌され、自然とやる気がわいてくるでしょう。
病気による痛みや不安で、なかなか笑顔になれない日もあるかもしれません。でも、鏡の前でほんの少しだけ口角を上げてみる。それだけでも、きっと脳は「あれ?楽しいのかな?」と勘違いして、気分を上向かせようとしてくれるはずです。これは、心の状態に体が影響を与えるだけでなく、体の状態が心にも影響を与えるという、心身相関の良い例ですね。
2. まずイスに座る
デスクワークを始めようと思っても、なかなかやる気が出ない…そんな経験はありませんか?そんな時は、「まずイスに座る」ことから始めてみましょう。そして、イスに座れた自分を「私って、えらい!すごい!」と心の中で褒めてみてください。
この「小さな行動」と「自己肯定」の組み合わせが、脳内にドーパミンを分泌させます。ドーパミンは、私たちに快感ややる気を与える物質です。イスに座れたら、次はパソコンの電源を入れて「えらい!」、ログインして「すごい!」と、さらに小さな行動を一つずつクリアするたびに自分を褒めていきます。
このように、小さな行動を積み重ねることで、自然と次の行動へとつながっていく現象を「作業興奮」と呼びます。病気で体がだるい、集中力が続かないといった時でも、「まずはイスに座るだけ」「ベッドから起き上がるだけ」といった、本当に最小限の行動から始めてみましょう。その一歩一歩が、きっとあなたを次の行動へと導いてくれるはずです。
「小さく行動する」ことの大きな意味
「小さく行動する」ことの最大のメリットは、心理的なハードルが限りなく低いことです。病気と闘う中で、心にも体にも大きな負担がかかっています。そんな時に「頑張って大きなことをしよう!」と思うのは、かえってストレスになるだけでしょう。
しかし、「1日1分」や「イスに座るだけ」といった超ミニマルな行動であれば、「これなら私にもできるかも」と思えるのではないでしょうか。そして、その小さな行動を一つでも実行できた時、脳は「やった!できた!」という成功体験を記憶し、ドーパミンを分泌します。
この小さな成功体験の積み重ねこそが、やがて大きな自信となり、さらなる行動への意欲へとつながっていくのです。病気の治療は長く、時に辛い道のりかもしれませんが、日々の小さな「できた!」を積み重ねることで、きっと心の状態も上向いていくでしょう。
巷の「脳トレ」に惑わされない!大切なのは「どう生きたいか」
世の中には様々な「脳トレ」情報が溢れています。しかし、菅原医師は、科学的根拠が十分でないと指摘されている脳トレにも触れ、情報を鵜呑みにせず、自分の生き方に照らして選ぶ大切さを提案しています。
病気と向き合う中で、本当に大切なことは何でしょうか?それは、きっと「どう生きたいか」「何を大切にしたいか」を考えることではないでしょうか。この本は、単なる脳のテクニック集に留まらず、自分自身の生き方を見つめ直し、自分にとって本当に価値のある習慣を見つけるきっかけになるでしょう。
「この病気とどう付き合っていきたいか」「限られた体力の中で、何を優先して生活したいか」…そんな問いと向き合いながら、自分に合った「ミニマル脳習慣」を見つけていくことが、心身の健康を保つ上で非常に重要です。
著者紹介:脳神経外科医 菅原道仁氏の想い

本書の著者である菅原道仁氏は、1970年埼玉県生まれの脳神経外科医です。杏林大学医学部を卒業後、国立国際医療研究センターや北原国際病院などで、くも膜下出血や脳梗塞といった緊急の脳疾患を専門に、数多くの救急医療現場を経験されてきました。
2015年には菅原脳神経外科クリニック(東京都八王子市)を、2019年には菅原クリニック東京脳ドック(東京都港区赤坂)を開院。「人生目標から考える医療」という独自のスタイルを確立し、患者さんの体のことだけでなく、心や生き方もサポートする医療を行なっています。
ベストセラー『すぐやる脳』の著者でもある菅原医師が、自らの経験と知識に基づいて「超なまけもの」な脳を動かすヒントをまとめたのが、この『ミニマル脳習慣』です。患者さんの人生全体を見据える医師だからこそ語れる、温かく、実践的なアドバイスが詰まっていることでしょう。
書籍情報
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タイトル:ミニマル脳習慣
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著者:菅原道仁
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判型・製本:B6判変型並製
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ページ数:192ページ
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定価:1,430円(税込)
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発売日:2026年2月10日
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ISBN:978-4-569-86046-6
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発売元:PHP研究所
まとめ:自分を大切にするための「ミニマル脳習慣」
病気と闘う日々は、心身ともに大きなエネルギーを消耗します。そんな中で「もっと頑張らなきゃ」と自分を追い詰める必要は、決してありません。
『ミニマル脳習慣』は、私たちの脳が持つ「なまけもの」な特性を理解し、その上で「無理なく」「楽しく」「すぐできる」小さな習慣を取り入れることで、やる気や集中力を自然と高めていく方法を教えてくれます。
「つくり笑い」や「まずイスに座る」といった、本当にささいな一歩が、きっとあなたの心と体に良い変化をもたらしてくれるでしょう。そして、その小さな成功体験の積み重ねが、やがて「自分はできる」「大丈夫」という大きな自信へとつながっていくはずです。
新年の抱負が早くも三日坊主になりかけている人も、病気で思うように体が動かせない人も、この本を読んだ瞬間から、きっと自分に合った「ミニマル脳習慣」を見つけ、気軽に始めることができるでしょう。この一冊が、病気と共存しながらも、自分らしく、前向きに毎日を過ごすためのお守りとなりますように。
