年度末の肌荒れ、もしかしてストレスのせい?7割超が実感する肌トラブルの原因と対策を皮膚科医が解説!

年度末。仕事の締め切りに追われたり、新しい年度への準備で毎日が慌ただしく過ぎていませんか?気づけばカレンダーは3月、鏡を見ると「あれ?なんだか肌の調子が悪い…」なんて感じている方も多いのではないでしょうか。

「もしかして私だけ?」と思うかもしれませんが、実は多くの社会人が同じ悩みを抱えています。そして、その肌荒れの原因は、もしかしたら「ストレス」かもしれません。

「もしかして私だけ?」じゃない!年度末の肌荒れ、7割超が実感

医療法人社団鉄結会アイシークリニックが全国の20〜50代の社会人300名を対象に行った調査によると、なんと73.7%もの人が「年度末(2月〜3月)に向けて、肌荒れが悪化すると感じる」と回答しています。特に「かなり悪化する」と答えた人が約3割にものぼり、年度末の繁忙期が肌に与える影響の深刻さがうかがえます。

年度末の肌荒れ悪化実感

この結果を見ると、「やっぱり私だけじゃなかったんだ」と少しホッとする方もいるかもしれませんね。でも、なぜこの時期に肌荒れが悪化しやすいのでしょうか?

肌荒れの真犯人は「仕事のストレス」と「睡眠不足」だった!

肌荒れの悪化を感じる人に「主な原因は何だと思いますか?」と尋ねたところ、驚くべき結果が出ました。

肌荒れ悪化の原因認識

最も多かったのは「仕事のストレス」で84.2%。「睡眠不足」も71.5%と高い割合を占めています。この二つは、年度末の忙しさの中で切っても切り離せない関係にありますよね。

「仕事が忙しくてストレスが溜まる…そのせいで夜もなかなか眠れない…」そんな悪循環に陥っている方も多いのではないでしょうか。ストレスと睡眠不足が複合的に絡み合い、肌に大きな影響を与えていることがこの調査から明らかになりました。

あなたの肌トラブルはどれ?代表的な症状と対処法

では、具体的にどのような肌トラブルに悩まされているのでしょうか?

年度末に経験する肌トラブル

最も多かったのは「ニキビ・吹き出物」で68.3%。次いで「肌の乾燥・かさつき」が61.7%と続きます。ストレス性肌荒れは、ニキビや乾燥、かゆみ、赤みなど、さまざまな症状として現れることがあります。

症状 主な原因 セルフケア 皮膚科での治療
ニキビ・吹き出物 皮脂の過剰分泌 洗顔の見直し・保湿 外用薬・内服薬処方
乾燥・かさつき バリア機能低下 保湿ケア強化 保湿剤処方・生活指導
赤み・かゆみ 炎症反応 刺激の少ないスキンケア 抗炎症外用薬処方
くすみ・肌荒れ ターンオーバー乱れ 睡眠改善・栄養摂取 ピーリング・ビタミン処方
敏感肌症状 免疫機能低下 低刺激製品への切替 原因特定・適切な治療

※これは一般的な目安であり、個人差があります。

なぜストレスで肌が荒れるの?皮膚科医が解説するメカニズム

「ストレスが肌に悪い」とはよく聞きますが、具体的に体の中で何が起こっているのでしょうか?アイシークリニックの髙桑康太医師は、ストレスと肌荒れには明確な医学的関連があると言います。

ストレスホルモン「コルチゾール」のいたずら

ストレスを受けると、私たちの体内では「コルチゾール」というホルモンが分泌されます。これは本来、体を守るために必要なホルモンなのですが、過剰に分泌されると厄介なことに。コルチゾールは皮脂腺を刺激し、皮脂の分泌を促進してしまうのです。

皮脂が増えすぎると、毛穴が詰まりやすくなり、それがニキビや吹き出物の原因となってしまいます。年度末のストレスでニキビが増えるのは、このコルチゾールが関係している可能性が高いでしょう。

自律神経の乱れと肌のターンオーバー

ストレスは、自律神経のバランスも乱します。自律神経は、体を活動させる交感神経と、リラックスさせる副交感神経から成り立っていますが、ストレスが多いと交感神経が優位になりがちです。

この自律神経の乱れは、肌の「ターンオーバー(新陳代謝)」を阻害します。肌の細胞は通常、約28日周期で生まれ変わりますが、ターンオーバーが乱れると古い角質が肌に残りやすくなり、くすみや毛穴の詰まり、ごわつきの原因になります。さらに、新しい細胞がうまく作られないことで、肌の再生能力も落ちてしまうのです。

肌のバリア機能が低下

ストレス状態では、交感神経が優位になることで末梢血管が収縮し、肌への血流が低下すると言われています。肌に必要な栄養や酸素が十分に届かなくなると、肌の「バリア機能」が低下してしまいます。肌のバリア機能とは、外部刺激から肌を守り、肌内部の水分が蒸発するのを防ぐ大切な働きのこと。これが低下すると、肌は乾燥しやすくなり、ちょっとした刺激にも敏感に反応して赤みやかゆみが出やすくなってしまうのです。

睡眠不足も追い打ちをかける

今回の調査で、睡眠不足を肌荒れの原因として挙げた方が7割以上いましたが、これも非常に重要なポイントです。睡眠中には、肌の修復・再生を促す「成長ホルモン」が分泌されます。年度末の残業続きで睡眠時間が削られると、この大切な修復プロセスが十分に働かなくなり、肌の回復が遅れてしまうのです。

「どうすればいいの?」今日からできる具体的な対策

ストレス性肌荒れは、放置するとニキビ跡や色素沈着につながったり、慢性的な敏感肌に移行したりするリスクがあります。でも、ご安心ください。適切な対処をすれば改善が期待できます!

1. 生活習慣を見直そう

肌は体の内側から作られています。まずは基本的な生活習慣から見直してみましょう。

  • 睡眠時間は最低6時間以上を確保する: 忙しくても、肌のゴールデンタイムを意識して、できるだけ質の良い睡眠を心がけましょう。寝る前にスマホを見るのをやめる、ぬるめのお風呂に入るなど、リラックスできる工夫も大切です。

  • バランスの良い食事でビタミンB群・Cを摂取する: ビタミンB群は肌のターンオーバーを助け、ビタミンCはコラーゲン生成や抗酸化作用に役立ちます。野菜や果物、肉、魚などをバランスよく食べ、肌に必要な栄養を届けましょう。

  • 軽い運動やストレッチで血行を促進する: 適度な運動はストレス解消にもつながります。ウォーキングやストレッチなど、無理のない範囲で体を動かす習慣を取り入れて、血行を良くしましょう。

2. スキンケアのポイント

肌への負担を減らし、バリア機能をサポートするスキンケアを意識しましょう。

  • 洗顔は朝晩2回、こすりすぎない: 汚れをしっかり落とすことは大切ですが、ゴシゴシ洗いすぎると肌に刺激を与えてしまいます。たっぷりの泡で優しく洗い、ぬるま湯で丁寧にすすぎましょう。

  • 保湿は洗顔後すぐに行う: 洗顔後の肌は乾燥しやすい状態です。化粧水で水分を補給し、乳液やクリームでしっかり蓋をして、肌の潤いを逃がさないようにしましょう。

  • 刺激の少ない製品を選ぶ: 敏感になっている肌には、アルコールや香料、着色料などが少ない、低刺激性のスキンケア製品を選ぶのがおすすめです。新しい製品を使う際は、腕の内側などでパッチテストをしてみると良いでしょう。

3. セルフケアだけでは限界?皮膚科受診の目安

今回の調査では、ストレス性肌荒れに対して「スキンケアを強化する」と回答した人が63.0%と最も多く、多くの人がセルフケアで対処しようとしていることがわかります。

ストレス性肌荒れへの対処法

しかし、「皮膚科を受診する」と答えた人は18.3%にとどまっています。症状によってはセルフケアだけでは改善が難しい場合もあります。

こんなサインがあったら、皮膚科受診を検討しましょう。

  • セルフケアを2週間以上続けても改善しない

  • 症状が徐々に悪化している

  • かゆみや痛みを伴う炎症がある

  • ニキビに膿が溜まっている

  • 広範囲に赤みやかゆみが広がっている

  • 肌荒れによって日常生活に支障が出ている

皮膚科では、症状に応じた適切な外用薬や内服薬を処方してもらえるため、効果的に改善できるケースが多くあります。専門家の力を借りることも、大切な選択肢です。

みんなの疑問を解決!ストレス性肌荒れQ&A

「ストレスと肌荒れの関係について、専門家から詳しい情報を得たいと思いますか?」という問いに対し、約8割もの社会人が「ぜひ得たい」「できれば得たい」と回答しています。

専門家からの情報ニーズ

皆さんの疑問を少しでも解消できるよう、よくある質問にお答えします。

Q1. ストレスと肌荒れは本当に関係がありますか?

A. はい、医学的に明確な関連性があります。

ストレスを受けると、先ほどお話しした「コルチゾール」というホルモンが分泌され、皮脂分泌の増加や肌のバリア機能低下を引き起こします。今回の調査でも、肌荒れ悪化を感じる人の84.2%がストレスを原因と認識しており、皮膚科医の臨床経験からも、年度末から年度初めにかけて肌トラブルで来院される患者さんが通常期の1.5倍程度に増加する印象があるとのことです。これは、ストレスが肌に与える影響の大きさを物語っています。

Q2. 仕事のストレスでできたニキビはどうすれば治りますか?

A. 基本的なスキンケアと生活習慣の改善が効果的ですが、長引く場合は皮膚科受診をお勧めします。

まずは、この記事で紹介した「洗顔と保湿の見直し」や「睡眠時間の確保」といったセルフケアを試してみてください。特に、洗顔は肌を清潔に保つために大切ですが、ゴシゴシこすらず優しく行うことが重要です。保湿もしっかり行い、肌のバリア機能をサポートしましょう。もし2週間以上セルフケアを続けても改善しない、あるいは症状が悪化していると感じたら、迷わず皮膚科を受診してください。皮膚科では、ニキビの状態に合わせた外用薬や内服薬を処方してもらい、早期改善が期待できます。

Q3. 年度末の肌荒れを予防する方法はありますか?

A. 睡眠の確保、保湿ケアの徹底、バランスの良い食事が予防の三本柱です。

年度末の繁忙期でも、肌の健康を守るためには、これらの習慣が非常に重要です。特に、調査で71.5%が原因として挙げた睡眠不足は避けたいところ。最低6時間の睡眠を確保するよう意識しましょう。また、保湿ケアは肌のバリア機能を維持するために欠かせません。化粧水や乳液でしっかり潤いを補給し、乾燥から肌を守ってください。食事では、肌の抵抗力を高めるビタミンB群やビタミンCを意識的に摂取することも予防につながります。

Q4. ストレス性の肌荒れと普通の肌荒れの見分け方は?

A. 繁忙期やストレスの多い時期と症状の発症時期が一致している場合は、ストレス性の可能性が高いです。

今回の調査でも、73.7%もの人が年度末に肌荒れ悪化を実感しており、時期との関連性が明確に示されています。また、ストレス性の肌荒れは、特定の刺激や化粧品が原因ではないのに突発的に現れ、ストレスが軽減されると改善する傾向があると言われています。しかし、自己判断が難しい場合や、他の皮膚疾患の可能性も考えられる場合は、皮膚科で診断を受けるのが最も確実です。

Q5. 市販薬と皮膚科の薬、どちらが効果的ですか?

A. 軽度の症状には市販薬で対応可能ですが、症状が強い場合や長引く場合は皮膚科の処方薬がより効果的です。

市販薬は気軽に試せるというメリットがありますが、成分濃度が低く抑えられていることが多く、効果が限定的な場合があります。特に、炎症を伴うニキビや広範囲にわたる肌荒れには、皮膚科で処方される外用抗菌薬や抗炎症薬の方が高い効果を発揮することが期待できます。もし市販薬を2週間使用しても改善が見られない場合は、皮膚科を受診して専門的な治療を受けることをお勧めします。

「放っておくとどうなる?」放置のリスクと早期ケアの重要性

「忙しいから…」「そのうち治るだろう」とストレス性の肌荒れを放置してしまうと、以下のようなリスクがあります。

  • ニキビ跡や色素沈着が残る可能性がある: 炎症が長引くと、肌に跡が残りやすくなります。

  • 慢性的な肌荒れが続き、敏感肌へ移行するリスクがある: バリア機能の低下が慢性化し、肌が刺激に弱くなってしまうことがあります。

  • 精神的なストレスと肌荒れの悪循環に陥り、両方の症状が悪化する恐れがある: 肌荒れがストレスになり、さらにストレスが肌荒れを悪化させるという負のループに陥ってしまうこともあります。

肌荒れは、体からのSOSサインかもしれません。早めにケアを始めることで、これらのリスクを避けることができます。自分の肌を大切にする時間を、ぜひ作ってあげてください。

皮膚科医からのメッセージ

アイシークリニックの髙桑康太医師は、次のように語っています。

「皮膚科医として15年以上の臨床経験から申し上げると、ストレスと肌荒れには明確な医学的関連があり、年度末に肌トラブルが増加するのは決して気のせいではありません。適切な対処により改善が期待できますので、諦めずにケアを続けることが大切です。」

ストレス性肌荒れは、決して珍しいことではありません。一人で抱え込まず、今回ご紹介したセルフケアや、必要であれば専門家のサポートも視野に入れて、あなたの肌を健やかな状態に導いていきましょう。

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アイシークリニックでは、土日も診療しており、新宿・渋谷・上野・池袋・東京・大宮とアクセスしやすい場所に複数の院があります。仕事帰りや休日にも通院しやすい体制が整っており、皮膚科・形成外科の医師が肌トラブルの原因を正確に診断し、症状に応じた治療から生活指導まで総合的にサポートしてくれます。完全予約制なので、忙しい社会人の方でも待ち時間を最小限に抑えて受診することが可能です。

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