甘いものと罪悪感:あなたはどちらのタイプ?
調査の結果、なんと約7割、具体的には74.8%もの人がスイーツに対して「罪悪感を感じる」と回答しています。特に「常に感じる」と答えた人は49.6%と半数近くに上り、甘いものを楽しむ行為が心理的な負担になっている実態が浮き彫りになりました。
病気と向き合っている方々にとっては、この罪悪感はさらに深いものかもしれません。単に「太るのが怖い」というだけでなく、「病状が悪化したらどうしよう」「治療に影響が出たら…」といった、より切実な不安が、スイーツを食べる喜びを蝕んでしまうこともあるでしょう。

罪悪感の理由、カロリーから「糖質」へ
では、なぜこれほど多くの人が罪悪感を抱くのでしょうか。その理由として最も多かったのは、「糖質の摂りすぎが気になるから」(58%)でした。次いで「カロリーが高そうだから」(51.7%)、「太るのが怖いから」(44.8%)と続きます。

この結果は、健康意識が従来の「カロリー中心」から「糖質・血糖値中心」へと変化していることを示唆しています。特に糖尿病やその予備軍の方にとって、糖質の摂取量は日々の健康管理に直結するため、この不安はより一層強いものでしょう。また、高血圧や脂質異常症など、他の病気で食事管理が必要な方にとっても、「太るのが怖い」という気持ちは、病状悪化への懸念と重なるはずです。
知識のギャップが罪悪感を強める?
一方で、スイーツに関するポジティブな健康情報、例えばカカオポリフェノールの抗酸化作用や血圧低下作用などについては、十分に浸透しているとは言えません。
「高カカオチョコレートは健康に良い」という言葉を耳にしたことはあっても、具体的な健康効果まで理解している人は22%にとどまっています。さらに、体の「サビつき」を防ぐ重要な働きである「抗酸化」についても、「名前は聞いたことがある」という人が63.5%を占め、詳しい理解には至っていない状況が見て取れます。

病気と闘う皆さんにとって、こうした知識のギャップは大きな影響を及ぼします。正しい情報が不足していると、「甘いもの=悪いもの」というイメージが固定化され、健康に配慮した選択肢があるにもかかわらず、それを知らないことで過度な罪悪感に苛まれてしまう可能性があるのです。食べることの喜びと、健康への配慮。この二つを両立するためには、正しい知識が不可欠と言えるでしょう。
「自分に合った食べ方」を専門家に相談したい76.1%
こうした背景からか、今回の調査では76.1%もの人が「自分に合った食べ方を専門家に相談したい」と回答しました。間食の摂り方や不足しがちな栄養素について、個別のアドバイスを求める声が多数寄せられているのです。
病気を持つ方々にとって、一般的な健康情報だけでは、自分に本当に合った食習慣を見つけるのは難しいものです。病状、服用している薬、体質、ライフスタイル…これらは人それぞれ異なり、最適な食事もまた、千差万別だからです。だからこそ、「私には何が合っているの?」「この病気でも楽しめるスイーツってある?」といった具体的な疑問に対し、専門家からの個別のアドバイスが強く求められているのでしょう。
管理栄養士が語る「甘いものとの上手な付き合い方」
このニーズに応えるべく、管理栄養士の小川沙織さんに、甘いものとの上手な付き合い方について伺いました。

小川さんは、給食委託業者での献立作成や特定保健指導、アスリートの栄養指導など、幅広い分野で活躍されています。現在もフリーランスとして、様々な場所で食事指導や栄養講座の講師を務め、多くの人の健康をサポートしています。
小川さんは言います。「バレンタインの時期は、チョコレートを楽しみたい気持ちと『太るかも』『肌に影響しないかな』という不安の間で揺れる方が多いように感じます。病気をお持ちの方であれば、その不安はさらに大きいことでしょう。しかし、実はチョコレートの原料であるカカオは、ポリフェノールやミネラルなど、体にうれしい成分を含む食材なのです。」
我慢ではなく「選び方」が鍵
小川さんが強調するのは、「大切なのは“我慢すること”ではなく“選び方”」という点です。病気だからといって、甘いものを完全に断つ必要はないのかもしれません。例えば、カカオの風味を生かし、良質な脂質や血糖値が上がりにくい糖を使ったスイーツを選ぶことで、心も体も満たされる可能性があります。
「最近は健康志向の商品も増えていますが、脂質や糖の質には差があるため、表示を確認しながら自分に合ったものを選ぶことが大切です」と小川さん。病気の種類によっては、特に注意すべき栄養素があります。パッケージの成分表示をしっかり確認し、自分の体に合ったものを選ぶ習慣をつけることが重要です。
甘いものが欲しくなるときは、体のサインかも
また、小川さんは「甘いものが無性に欲しくなるときは、心や体が疲れているサインのこともあります。そんなときは果物や栄養バランスの良い食事で、自分を内側から整えてあげてください」とアドバイスします。病気によるストレスや治療の負担で、体が甘いものを求めることもあるでしょう。そんな時は、無理に我慢するのではなく、果物の自然な甘さや、栄養価の高い食事で体を癒してあげることが大切です。
罪悪感なく楽しめる!手作りカカオバーレシピ
小川さんが考案した、罪悪感を抑えつつ楽しめる簡単なレシピをご紹介します。病気と向き合う皆さんでも、安心して試せるような工夫が凝らされています。
『混ぜて固めるだけ!手作りカカオバー』
【材料】
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ココアパウダー 10g(大さじ2弱程度)
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良質なオイル※ 15g
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はちみつ※ 10g
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オートミール 30g
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ナッツ(お好み)10~20g程度
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ドライフルーツ(お好み)※適量
※良質なオイルは、亜麻仁油やアボカドオイルなどがおすすめです。これらは、体内で作ることができない必須脂肪酸を多く含み、心臓病のリスク低減など、様々な健康効果が期待されています。もし手に入らない場合は、こめ油やオリーブオイルでも大丈夫です。こめ油は抗酸化作用のある成分を含み、オリーブオイルも心血管疾患のリスクを減らすと言われています。病気の種類によっては、油の種類や摂取量に制限がある場合もあるので、かかりつけ医や管理栄養士に相談して選びましょう。
※はちみつは、アガベシロップやメープルシロップに変えてもOKです。アガベシロップは血糖値の上昇が比較的緩やかで、メープルシロップにはミネラルが含まれています。ただし、これらも糖質であることには変わりありませんので、摂取量には注意が必要です。特に糖尿病の方は、少量から試したり、医師や管理栄養士の指導のもとで取り入れることを検討してください。
※ドライフルーツはレーズンやデーツなど、砂糖漬けではないものを使用するのがおすすめです。砂糖漬けのものは糖質が多く含まれるため、血糖値への影響が大きくなる可能性があります。自然な甘さのドライフルーツを選ぶことで、食物繊維も同時に摂取でき、満足感も得やすくなります。
【作り方】
- すべての材料をボウルに入れて混ぜ合わせる
- ココアの粉っぽさがなくなったら、ラップに広げる
- 冷凍庫で冷やし固める
- 適当な大きさにカットしたら完成
このレシピは、材料の選び方次第で、病気を持つ方でも比較的安心して楽しめるように工夫されています。手作りなら、市販品では難しい細かな調整も可能です。ぜひ、ご自身の体調や病状に合わせて、材料をアレンジしてみてください。
まとめ:我慢しない、賢く選ぶ、そして相談する
甘いものを楽しむ上で大切なのは、病気だからと「我慢すること」だけではありません。「自分に合った選び方」を知り、正しい知識を持つことで、スイーツはもっと自由に、もっと心地よく楽しめるようになるはずです。
しかし、必要な栄養素や適した量は、一人ひとりの病状や体質、生活習慣によって大きく異なります。そのため、一般的な情報だけでは判断が難しい場面も多いでしょう。今回の調査で76.1%もの人が「自分に合った食べ方を知りたい」と回答したのも、こうした個別の指針を求める声の表れです。
病気と向き合いながら健康的な食生活を送るためには、専門家による個別のアドバイスが非常に重要になります。管理栄養士は、皆さんの病状や生活スタイル、食の好みを丁寧にヒアリングし、無理なく続けられる具体的な食事プランを提案してくれます。
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この調査は、2026年1月に株式会社Nwithが20代~60代の男女(スクリーニング調査2,000名/本調査400名)を対象にインターネットリサーチによって実施されました。

