冬でも手汗・脇汗に悩む人が72.3%!多汗症は季節を問わない深刻な悩み
「冬だから汗はかかないでしょ?」そんな風に思われがちですが、実は冬でも手汗や脇汗に悩む人はとても多いんです。多汗症に悩む20〜50代の男女300名を対象に行われた調査で、冬場(11月〜2月頃)でも多汗症の症状に悩んでいるか尋ねたところ、なんと72.3%もの人が「冬でも悩んでいる」と回答しました。

暖房の効いた室内や緊張する場面で、じわっと汗が出てしまう…そんな経験がある人も多いのではないでしょうか。多汗症は、季節に関係なく私たちの日常生活に大きな影響を与えていることがわかります。
脇汗と手汗が悩みの中心!全体の7割以上を占める
では、具体的に体のどの部分の汗に悩んでいる人が多いのでしょうか?最も悩んでいる多汗症の部位について尋ねたところ、脇汗が38.7%で最も多く、次いで手汗が32.3%という結果になりました。この2つの部位で、全体の7割以上を占めています。

脇汗は服に染みができてしまったり、臭いが気になったり。手汗は書類を濡らしてしまったり、握手をするのが億劫になったり。これらは、対人関係や仕事にも直接影響を及ぼしやすい部位だからこそ、悩みが深刻になりがちです。
「多汗症は治療できる病気」って知ってた?認知度はわずか28.7%
多汗症は、ただの体質ではなく「病気」として医療機関で治療できることをご存知でしたか?この調査では、多汗症が「医療機関で治療できる病気」であることを知っていたか尋ねたところ、「治療法まで詳しく知っている」「治療できることは知っている」と答えた人は合わせてわずか28.7%にとどまりました。実に7割以上の人が、多汗症の治療について知らないまま悩みを抱えていることが明らかになりました。

この結果から、多汗症に関する正しい知識や治療法が、まだまだ多くの人に届いていないことが浮き彫りになっています。
治療経験者はわずか8.3%!悩んでいても受診に至らない現状
多汗症が治療できる病気だと知っていても、実際に治療を受けたことがある人はどれくらいいるのでしょうか?驚くことに、多汗症の治療を医療機関で受けたことがある人はわずか8.3%でした。「受診したことがない」と答えた人が73.0%と大多数を占め、「受診を検討している」人も18.7%いるものの、多くの人が実際に医療機関を訪れるまでには至っていない現状がうかがえます。

「何科を受診すべきかわからない」が最多!費用への不安も
では、なぜ多くの人が治療を受けないまま悩みを抱えているのでしょうか?治療を受けない理由について尋ねたところ、「何科を受診すべきかわからない」が34.0%で最も多く、次いで「費用が高そう」が28.7%という結果でした。

「どこに行けばいいの?」「治療費は高いの?」といった情報不足や不安が、受診への大きなハードルになっていることがわかります。
多汗症ってどんな病気?
多汗症は、体温調節に必要な量を超えて、過剰に汗をかいてしまう疾患です。特に手のひら、足の裏、脇、頭部などに左右対称に汗をかく「原発性多汗症」は、日本人の約5〜7%が罹患していると言われています。
脇汗・多汗症の主な治療法を知ろう
多汗症には、症状の程度や部位によってさまざまな治療法があります。主な治療法として、ボトックス注射、ミラドライ、そして剪除法(手術)があります。
| 比較項目 | ボトックス注射 | ミラドライ | 剪除法(手術) |
|---|---|---|---|
| 治療原理 | 神経伝達の遮断 | マイクロ波で汗腺破壊 | 汗腺の直接除去 |
| 効果持続期間 | 4〜9ヶ月 | 半永久的 | 半永久的 |
| ダウンタイム | ほぼなし | 2〜3日 | 1〜2週間 |
| 傷跡 | なし(注射痕のみ) | なし | 3〜4cm程度 |
| 費用目安 | 3〜8万円/回 | 30〜40万円 | 4〜5万円(保険3割) |
| 保険適用 | 重度腋窩多汗症のみ可 | なし | 腋臭症で可 |
| 通院回数 | 1回/施術 | 1〜2回 | 3〜5回 |
これらの治療法は、それぞれ特徴が異なります。
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ボトックス注射(ボツリヌス療法):ボツリヌストキシンという薬剤を患部に注射し、汗腺への神経伝達を一時的に遮断することで汗を抑えます。効果は4〜9ヶ月ほど持続し、重度の脇汗には保険が適用される場合もあります。ダウンタイムがほとんどないのが特徴です。
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ミラドライ:マイクロ波を使って汗腺(エクリン腺・アポクリン腺)を破壊する治療法です。皮膚を切らずに治療でき、1回の施術で高い発汗抑制効果が期待できます。効果は半永久的ですが、保険適用外のため費用は高めです。
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剪除法(手術):汗腺を直接取り除く手術で、半永久的な効果が期待できます。腋臭症として保険適用となる場合がありますが、傷跡が残る可能性があります。
専門医からのアドバイス:多汗症は「体質だから」と諦めないで!
皮膚腫瘍・皮膚外科を専門とする医師によると、多汗症は決して「体質だから仕方ない」と諦めるものではなく、適切な診断と治療で症状を大幅に改善できる疾患だと言います。
今回の調査で7割以上もの人が冬でも多汗症に悩んでいるという結果は、多くの医師の臨床現場での実感と一致しています。多汗症は季節に関係なく、緊張やストレス、温度変化などをきっかけに発症するため、年間を通じて生活の質を著しく低下させてしまうことがあります。
「何科を受診すべきかわからない」という声が多かったことについても、多汗症は皮膚科や形成外科で診察・治療が可能であり、特に重度の脇の多汗症(原発性腋窩多汗症)に対するボトックス注射は保険適用となるため、費用面での不安も軽減される場合があるとのことです。
治療法選びの目安
医師は、症状の程度、部位、ライフスタイルなどを総合的に考慮して治療法を選ぶことを勧めています。
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軽度〜中等度:まずは外用剤(塩化アルミニウムなど)やイオントフォレーシス(水道水に弱い電流を流す治療)から試してみるのが一般的です。
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中等度〜重度の脇汗:ボトックス注射(保険適用あり)またはミラドライが選択肢になります。
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重度で根本的な治療を希望する場合:剪除法手術(腋臭症として保険適用可能な場合あり)も検討できます。
こんな症状があったら相談を!受診の目安
もし以下のような症状があるなら、一人で悩まずに専門の医療機関を受診することを検討してみてください。早期に治療を始めることで、社会生活や対人関係の質が大きく向上することが期待できます。
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週に1回以上、発汗のために日常生活(仕事・学業・家事など)に支障が出ている
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汗を気にして対人関係を避けたり、服装や行動を制限している
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市販の制汗剤では効果が不十分だと感じている
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書類やスマートフォン、パソコンが汗で濡れて困っている
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発汗に関する悩みで精神的なストレスを強く感じている
多汗症に関するよくある質問Q&A
Q1. 多汗症は何科を受診すればいいですか?
A. 多汗症は皮膚科または形成外科で診察・治療が可能です。
今回の調査でも「何科を受診すべきかわからない」という声が多かったですが、まずは近くの皮膚科を受診し、症状に応じて専門的な治療が可能な医療機関を紹介してもらうこともできます。
Q2. 多汗症の治療費用はいくらくらいかかりますか?
A. 治療法によって費用は異なります。
重度の脇汗に対するボトックス注射は保険適用となる場合があり、3割負担で約2〜3万円程度です。自由診療のミラドライは30〜40万円程度かかりますが、1回の治療で長期的な効果が期待できます。
Q3. ボトックス注射とミラドライはどちらがいいですか?
A. 定期的な治療でも問題ない場合はボトックス注射、1回で根本的に治療したい場合はミラドライが適していると言えるでしょう。
ボトックス注射は効果が4〜9ヶ月で、定期的な再治療が必要ですが、ダウンタイムがほとんどなく、1回あたりの費用も抑えられます。ミラドライは1回の治療で汗腺を破壊するため、半永久的な効果が期待でき、傷跡も残りません。
Q4. 手汗を止める効果的な方法はありますか?
A. 手汗(手掌多汗症)には、塩化アルミニウム外用剤、イオントフォレーシス、ボトックス注射などの治療法があります。
まずは塩化アルミニウム外用剤から始め、効果が不十分な場合はイオントフォレーシス、さらに改善しない場合はボトックス注射を検討することが一般的です。適切な治療により、多くの人で症状の改善が期待できます。
Q5. 多汗症は自然に治ることはありますか?
A. 原発性多汗症が自然に治ることは稀です。
「体質だから仕方ない」と思っている人もいるかもしれませんが、自然治癒はほとんど期待できません。思春期から20代で発症し、治療をしなければ長期間症状が続くケースがほとんどです。ただし、加齢とともに若干軽減する場合もあります。日常生活に支障がある場合は、早めに医療機関を受診し、適切な治療を受けることをおすすめします。
多汗症を放置することのリスク
多汗症の悩みを一人で抱え込み、放置してしまうと、さまざまなリスクがあります。
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精神的なストレスが溜まり、社交不安障害やうつ状態を併発する可能性があります。
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汗で常に皮膚が湿った状態が続くと、接触性皮膚炎や細菌・真菌感染症などの皮膚トラブルを引き起こすことがあります。
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対人関係や仕事に影響が出て、キャリアや人間関係に長期的な支障をきたす恐れもあります。
最後に:あなたの悩みを打ち明けてみませんか?
多汗症は、決して珍しい疾患ではありません。そして、一人で悩む必要もない疾患です。今回の調査で明らかになったように、多くの人が悩みを抱えながらも、治療できることを知らなかったり、どこに相談すればいいかわからなかったりする現状があります。
もしあなたが多汗症で困っているなら、ぜひ専門の医療機関に相談してみてください。適切な治療を受けることで、きっと今よりも快適な毎日を送れるようになるはずです。
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