粉瘤手術費用に関する意識調査:8割が「思ったより安い」と回答

2026年1月6日、粉瘤の手術費用に関する意識調査の結果が公表されました。この調査は、粉瘤の手術経験がある全国の20〜60代男女300名を対象に実施されたもので、粉瘤手術の費用実態と、それに対する一般の認識とのギャップを明らかにしています。

粉瘤(ふんりゅう)とは

粉瘤は、皮膚の下に袋状の構造物ができ、その中に角質や皮脂などの老廃物が溜まる良性の皮膚腫瘍です。表皮嚢腫とも呼ばれ、放置すると徐々に大きくなり、感染を起こすと赤く腫れて痛みを伴うことがあります。完治には、手術で袋ごと摘出する必要があります。

粉瘤手術費用の目安

粉瘤の手術費用は、保険適用3割負担の場合、約4,000円から13,000円が目安とされています。具体的な費用は、粉瘤のサイズと部位によって異なり、以下の表のようになります。

サイズ 露出部(顔・首・手など) 非露出部(背中・腹部など)
2cm未満 約5,000〜6,000円 約4,000〜5,000円
2〜4cm 約8,000〜9,000円 約6,000〜7,000円
4cm以上 約13,000〜14,000円 約12,000〜13,000円

上記は手術料のみの目安であり、別途、初診料・再診料・病理検査料・処方料などがかかります。総額の目安は手術料の1.5〜2倍程度となることが一般的です。

調査結果の概要

今回の調査では、粉瘤の手術費用に関するいくつかの重要な事実が明らかになりました。

手術費用の印象

粉瘤の手術経験者の78.3%が、手術前に想像していた金額と比べて「思ったより安かった」と回答しました。この結果は、多くの人が手術費用を過大に見積もっている実態を示唆しています。

手術費用の印象

手術前の費用認識

手術を受ける前の粉瘤手術費用について、42.0%が「自由診療で5万円以上かかると思っていた」と回答しました。また、費用について全く知らなかった人も8.0%おり、正しい費用を知らなかった人は全体の7割以上に上りました。美容クリニックでの自由診療価格が、費用に対する誤解を助長している可能性が指摘されています。

手術前の費用認識

発見から手術までの期間

粉瘤に気づいてから手術を受けるまでの期間について、54.0%が1年以上放置していたことが判明しました。この期間に粉瘤が大きくなったり感染を起こしたりするリスクにさらされていたと考えられます。費用に対する誤解が、早期受診を妨げる大きな要因となっている可能性が示唆されています。

早期受診の意向

正しい費用情報を事前に知っていれば、もっと早く受診していたと思うかという質問に対し、67.7%が「はい」と回答しました。この結果は、費用に関する正確な情報が、受診行動に大きな影響を与えることを示しています。

早期受診の意向

実際の支払い金額

実際に支払った粉瘤手術の総費用(保険適用3割負担)は、93.3%が2万円以内、60.0%が1万円以内で手術を完了していました。粉瘤が保険適用の日帰り手術で、多くの方が想像よりも低コストで治療を受けている実態が明らかになりました。

実際の支払い金額

調査結果のまとめ

今回の調査により、粉瘤手術の費用に関する大きな誤解が存在し、それが早期受診を妨げている実態が明らかになりました。実際には保険適用3割負担で4,000円〜13,000円程度の手術料、総額でも2万円以内で済むケースが9割以上を占めています。にもかかわらず、4割以上が自由診療で高額と誤解し、平均2.3年間も放置していました。費用情報を正しく知っていれば早く受診したと答えた人が7割近くに上り、正確な情報発信の重要性が示されています。粉瘤は放置すると感染や巨大化のリスクがあるため、費用への誤解を解消し、早期受診を促進することが重要です。

医師からのコメント

皮膚腫瘍・皮膚外科を専門とする医療機関の医師は、粉瘤が身近な皮膚腫瘍でありながら、費用に関する誤解が非常に多い疾患であると指摘しています。保険適用で日帰り手術が可能であり、ほとんどの患者が総額2万円以内で治療を完了しているとのことです。

粉瘤の摘出術は「皮膚皮下腫瘍摘出術」として健康保険が適用され、費用は腫瘍の大きさと部位によって決まります。小さいうちに手術すれば傷跡も小さく、感染リスクも避けられるため、「しこりかな」と感じたら早めに皮膚科を受診することを推奨しています。また、日本皮膚科学会の診療ガイドラインにおいても、組織学的検査(病理検査)による確定診断が推奨されており、摘出後の病理検査の重要性が強調されています。

粉瘤手術費用の内訳と費用を抑えるポイント

保険適用3割負担の場合の粉瘤手術費用の内訳は以下の通りです。

  • 手術料:4,000円〜14,000円(サイズ・部位により変動)

  • 初診料・再診料:約1,000円〜2,000円

  • 病理検査料:約3,000円

  • 処方料・薬剤費:約500円〜1,000円

費用を抑えるためには、以下の点が挙げられます。

  • 小さいうちに手術を受ければ、費用も傷跡も最小限に抑えられます。

  • 感染前に手術を受ければ、一度の手術で治療が完了します。

  • 保険診療を行っている医療機関を選ぶことが重要です(美容クリニックでは自由診療の場合があります)。

  • 複数の粉瘤がある場合は、まとめて相談することで効率的な治療が期待できます。

早期手術をお勧めする理由

  • 小さいほど手術費用が安い(2cm未満なら4,000円前後)。

  • 傷跡が目立ちにくい。

  • 感染のリスクを避けられる。

  • 手術時間やダウンタイムが短い。

よくある質問(Q&A)

Q1. 粉瘤の手術は保険適用されますか?自由診療との違いは?

A. 粉瘤の手術は健康保険が適用され、「皮膚皮下腫瘤摘出術」として保険収載されています。3割負担で手術料4,000円〜14,000円程度で受けられます。多くの患者が総額2万円以内で手術を完了しています。一方、美容クリニックなど一部の医療機関では自由診療となり、高額になる場合があります。

Q2. 粉瘤のサイズによって手術費用はどのくらい変わりますか?

A. サイズが大きくなると手術費用も増加します。2cm未満で約4,000〜6,000円、2〜4cmで約6,000〜9,000円、4cm以上で約12,000〜14,000円が目安です。小さいうちに手術を受けることで費用を抑えられます。

Q3. 粉瘤手術は日帰りでできますか?仕事は休む必要がありますか?

A. 粉瘤の手術は局所麻酔での日帰り手術が可能です。手術時間は15〜30分程度で、多くの方が翌日から通常の生活に戻れます。デスクワークであれば翌日から仕事が可能で、激しい運動や入浴は1週間程度控えることが推奨されます。

Q4. 炎症を起こした粉瘤の手術費用は高くなりますか?

A. 感染して腫れた状態(炎症性粉瘤)では、まず切開排膿を行い、炎症が落ち着いてから袋の摘出手術を行う2段階の治療が必要になることがあります。このため、通常の粉瘤手術と比べて費用と通院回数が増加する可能性があります。

Q5. 粉瘤を放置するとどうなりますか?

A. 粉瘤は自然治癒することはなく、放置すると徐々に大きくなります。感染を起こすと赤く腫れ上がり、強い痛みを伴うことがあります。また、ごくまれに悪性化する可能性も否定できないため、早期の受診と摘出が推奨されます。

放置のリスク

  • 放置すると徐々に大きくなり、手術費用・傷跡ともに増大します。

  • 感染を起こすと急激に腫れて痛みを伴い、2回の手術が必要になることがあります。

  • 巨大化すると手術の難易度が上がり、入院が必要になる場合もあります。

  • まれに他の腫瘍(脂肪腫、皮膚がん等)と誤認している可能性があります。

受診の目安

以下のような症状があれば、早めに医療機関に相談することをお勧めします。

  • 皮膚の下にしこりを感じたら(たとえ小さくても)。

  • しこりが少しずつ大きくなってきたと感じたら。

  • しこりが赤く腫れたり、痛みを感じたら(感染の可能性)。

  • しこりを押すと臭い内容物が出てくるようになったら。

  • 顔や首など目立つ部位にできた場合(傷跡を小さくするため早期手術が推奨されます)。

関連情報

粉瘤治療に関する詳細情報やご予約は、以下のリンクからご確認いただけます。