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授乳中に抗菌薬が必要になったら——やみくもに授乳をやめなくて大丈夫!

授乳中に抗菌薬(抗生物質)が必要になったとき、「赤ちゃんに影響しないか」「いったん授乳をやめたほうがいいのか」と不安になるママは多いはず。でも、結論からいうと、多くの場合は授乳を続けたまま使える抗菌薬があります。やみくもに授乳を中断する必要はないケースがほとんどです。系統別にわかりやすく整理してみましょう。

大前提——ほとんどの抗菌薬は授乳を続けたまま使える

抗菌薬の多くは、お母さんが飲んでも母乳に移る量はごくわずかです。赤ちゃんが母乳から受け取る量は、赤ちゃん自身が病気のときに使う治療量よりもずっと少ないことがわかっています。実際、代表的な抗菌薬であるペニシリン系やセフェム系は、赤ちゃん自身の感染症治療にも使われる薬です。

むしろ、「授乳中だから」と自己判断で薬をやめたり授乳を中断したりすると、お母さんの感染症の治療が不十分になったり、断乳につながったりと、別の問題が生じることがあります。必要な治療はきちんと受けることが大切です。

安全性が高い——授乳中に第一に検討される抗菌薬の種類

授乳中でも安全性が高いとされ、一般的によく使われるのは次の3系統です。

  • ペニシリン系(アモキシシリンなど):母乳への移行が少なく、赤ちゃんの治療にも使われます。授乳中の使用は問題ないと考えられています。
  • セフェム系(セファレキシンなど):ペニシリン系と同様に安全性が高いとされます。
  • マクロライド系(クラリスロマイシン、アジスロマイシンなど):授乳中も比較的安全に使えると考えられています。

これらは、国立成育医療研究センターの「授乳中に安全に使用できると考えられる薬」にも挙げられている系統です。

状況によって注意が必要な抗菌薬の種類

以下は「絶対にだめ」というわけではありませんが、赤ちゃんの月齢や使用期間、ほかに選べる薬があるかどうかをふまえて慎重に判断される系統です。

  • テトラサイクリン系(ミノサイクリン、ドキシサイクリンなど):
    短期間であれば、母乳中のカルシウムと結びついて赤ちゃんへの吸収が抑えられるため許容とされることもありますが、長期間の使用は一般的に避けられます。
  • ニューキノロン系(レボフロキサシンなど):
    以前は授乳中は避けられてきましたが、母乳への移行量は少なく、短期間なら許容とする見解もあります。代わりに使える薬があれば、そちらが優先されることが多いです。
  • ST合剤(スルファメトキサゾール・トリメトプリム):
    生後まもない赤ちゃん、低出生体重児、黄疸のある赤ちゃん、G6PD欠損症(赤血球の酵素が少ない体質)のある赤ちゃんでは避けるべきとされます。それ以外の場合は短期間なら使えることもあります。
  • メトロニダゾール
    低用量では概ね問題ないとされますが、高用量を一度に使う場合は、一時的に授乳を控える選択肢が示されることがあります。

授乳を続けながら薬を使うとき——赤ちゃんのここをチェック!

授乳を続けながら抗菌薬を使う場合、念のため赤ちゃんの様子を観察しておくと安心です。チェックしておきたいポイントは次のとおりです。

  • 下痢や軟便が続いていないか
  • 皮膚に発疹が出ていないか
  • 母乳の飲みが悪くなっていないか
  • 口の中が白くなっていないか(口腔カンジダ症=口の中にカビが生える感染症)

気になる症状があれば、早めに小児科や処方を受けた医療機関に相談しましょう。

迷ったときの信頼できる相談先

授乳中の薬については、信頼できる情報源を活用しましょう。国立成育医療研究センターの「妊娠と薬情報センター」では、授乳中の薬について相談を受け付けており、安全に使えると考えられる薬の一覧も公開されています。

ネット上の不確かな情報で自己判断せず、処方を受けた医師や薬剤師に「授乳中であること」をしっかり伝えて相談するのがいちばん安全です。伝えることで、赤ちゃんへの影響を考慮した薬を選んでもらえます。

まとめ

  • 授乳中に抗菌薬が必要になっても、多くの場合は授乳を続けたまま使えます
  • ペニシリン系・セフェム系・マクロライド系は安全性が高く、第一に検討されます。
  • テトラサイクリン系・ニューキノロン系・ST合剤・メトロニダゾールは、赤ちゃんの月齢や使用期間によって注意が必要です。
  • 「授乳をやめなきゃ」と思い込む前に、まずは医師・薬剤師に相談しましょう。
  • 必要な治療を受けながら授乳も続けられるケースは少なくありません。自己判断での中断は避けてください。

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