睡眠時無呼吸症候群と「突然死」のリスク、あなたは知っていますか?
3月13日は「世界睡眠デー」。この日をきっかけに、自分の睡眠を見つめ直してみませんか?「睡眠なんて毎日してるし、大丈夫でしょ?」そう思っているあなたも、実は危険なサインを見逃しているかもしれません。
Inspire Medical Systems Japan合同会社(以下、Inspire Japan)が発表した最新の調査結果から、特に「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」と、それに伴う「突然死」のリスクについて、驚くべき実態が明らかになりました。
この調査は、閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSA)の新しい治療法である「舌下神経電気刺激療法(Inspire)」を提供するInspire Japanが、日本の皆さんの睡眠への理解を深めるために行ったものです。去年に引き続き実施された今回の調査で、私たちの睡眠に関する意識や理解の現状が浮き彫りになりました。
あなたの睡眠、足りていますか?満足度は…?
まず、私たちの睡眠時間について見ていきましょう。調査によると、平日の平均睡眠時間は6.3時間、休日は6.7時間でした。これは前回の調査から大きな変化はなく、多くの人が「もう少し寝たいな」と感じているのではないでしょうか。
特に注目したいのは、働き盛りの男性50代です。彼らの平日平均睡眠時間は6.0時間と、全世代で最も短い結果となりました。仕事や家庭での責任が重なるこの世代が、十分な睡眠を確保できていない実態がうかがえます。

では、睡眠の質はどうでしょうか?睡眠時間への満足度は38.6%、睡眠の質への満足度は29.5%と、こちらも前回から大きな変化はありませんでした。つまり、多くの人が自分の睡眠に満足していないということです。
そして、睡眠時間と同様に、睡眠への満足度も40代から50代の働き盛りの世代で低い傾向が見られました。もしかしたら、あなたも「朝起きてもなんだかスッキリしない」「もっと質の良い睡眠が取りたい」と感じている一人かもしれませんね。

「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」って、どんな病気?
「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」という言葉は、きっと多くの人が聞いたことがあるでしょう。今回の調査でも、その名称認知率は77.4%と高い数字が出ました。しかし、その内容までしっかり理解している人は35.3%と、まだまだ低いのが現状です。
また、「病院の睡眠外来」についても、名称認知率は46.8%でしたが、内容まで理解している人はわずか9.4%に留まりました。言葉は知っていても、具体的な症状や、どこで診てもらえるのかを知らない人が多いことがわかります。

SASがもたらす「突然死」のリスク、知っていますか?
今回の調査で新たに追加された設問で、SASのリスク認知について驚くべき結果が明らかになりました。SASのリスクとして、多くの人が「日中の眠気」「高血圧」に加えて、「突然死(睡眠時間中)」を認識していることがわかったのです。特に、CPAP(持続陽圧呼吸療法)を現在使用している50代の方々では、「心筋梗塞」や「心不全」といった心血管系疾患のリスク認知が特に高く認められました。
これは、SASが単なる「いびき」や「眠気」の問題ではなく、命に関わる深刻な疾患であるという危機意識が、特に治療経験のある方々の間で強く持たれていることを示しています。しかし、この危機意識が実際の受診や治療行動にどれだけ繋がっているのかが、今後の大きな課題と言えるでしょう。
日常生活にも潜むSASの危険
SASは、私たちの日常生活にも大きな影響を及ぼします。調査では、SASの症状として「会議中の居眠り」が最も多く、次に「抑うつ傾向になる」「運転中に不注意が発生」といった回答が続きました。
これらの結果は、SASが単なる体調不良の範囲を超え、仕事の生産性低下や、交通事故のリスク増大など、社会的な問題に繋がりかねないことを示唆しています。もしあなたが、集中力の低下や日中の強い眠気に悩まされているなら、それはSASのサインかもしれません。

専門家からのメッセージ:いびきは「命のサイン」
今回の調査結果を受けて、医療法人RESM理事長の白濱龍太郎先生からもコメントが寄せられました。
白濱先生は、ウェアラブルデバイスの普及で自分の睡眠を可視化する人が増えている一方で、「実態を伴う理解」にはまだ至っていない現状を指摘しています。特に、働き盛りの40代から50代が最も睡眠不足であるというデータは、日本の社会が抱える深刻な課題だと述べています。
さらに、先生はSASを「全身の血管を傷つける炎症性疾患」と表現し、内臓脂肪型肥満、高血圧、高血糖、脂質異常症といった「死の四重奏」にSASが加わると「五重奏」となり、将来の健康リスクが著しく増大すると警鐘を鳴らしています。
驚くべきことに、日本ではSASの潜在患者さんの8割以上が未受診だと言われています。SASを放置することは、個人の健康を害するだけでなく、労働生産性の低下や、交通事故リスクを非罹患者の約2倍に高めるなど、社会全体にも大きな損失をもたらす可能性があります。
白濱先生は、SASの最も分かりやすいサインの一つが「いびき」であると強調しています。ご本人だけでなく、パートナーや家族など、周囲の人がそのリスクに気づき、専門医を受診することが、突然死を防ぎ、豊かな人生を守るための重要な一歩となるでしょう。
SASの新しい治療法「Inspire」とは?
Inspire Japanは、今回の調査結果を踏まえ、日本人の睡眠に対する意識を高め、睡眠の質を向上させるための活動を継続していく方針です。そして、突然死や心血管系疾患などのリスク回避につながるSAS治療の普及にも力を入れています。
Inspire Japanが開発・販売を行っているのは、閉塞性睡眠時無呼吸症候群の新しい治療法である「舌下神経電気刺激療法(Inspire)」です。これは、手術で体内に埋め込まれた装置が、呼吸に合わせて舌下神経に電気刺激を与え、気道を開くことで、無呼吸を防ぐシステムです。
この治療法は、日本においても厚生労働省の承認を受けており、公的保険が適用されます。所定の講習を受講した専門の医師によって治療が行われるため、気になる方は、まず専門の医療機関に相談してみるのが良いでしょう。詳しい情報は、Inspire Japanのウェブサイトで確認できます。
あなたの睡眠が、未来を変える
睡眠は、私たちの健康の土台です。ただ寝ればいい、というものではなく、その質が日中の活動や将来の健康に大きく関わってきます。もし、あなたがいびきがひどい、日中に強い眠気がある、集中力が続かない、朝起きても疲れが取れないといった症状に心当たりがあるなら、それは睡眠時無呼吸症候群のサインかもしれません。
「まさか自分が?」と思うかもしれませんが、早期に発見し、適切な治療を受けることで、心筋梗塞や脳卒中、そして突然死といった深刻なリスクを避けることができます。自分自身の健康のため、そして大切な人のためにも、ぜひ一度、睡眠について真剣に考えてみてください。そして、もし気になる症状があれば、迷わず専門の医療機関に相談しましょう。あなたの睡眠が、より健康的で豊かな未来へと繋がる第一歩となるはずです。
「睡眠に関する定量調査」概要
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調査名: 睡眠に関する定量調査
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調査方法: オンライン上でのアンケート調査
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調査地域: 全国
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調査対象: 30~79歳の男女 10,000名
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調査期間:
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【SCR】2025年11月13日(木)~2025年11月17日(月)
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【本調査】2025年11月18日(火)~2025年11月20日(木)
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調査企画: Inspire Medical Systems Japan合同会社、株式会社dentsu health Japan
世界睡眠デーとは?
世界睡眠デーは、世界睡眠学会(World Sleep Society)によって、健康的な睡眠の重要性や正しい知識の普及などを目的に、2008年に制定されました。毎年3月の第3金曜日がこの日にあたり、世界各国で睡眠に関する医学的、教育的、社会的な問題に対する取り組みや、睡眠障害の予防と管理を促進するための啓発活動が行われています。
