「じょうずに老いる」って、一体どういうこと?

この本は、ただの「老い方指南書」ではありません。著者は、生物学者のマーシー・コットレル・ハウルさんと、老年医学専門医のエリザベス・エクストロムさん。それぞれの専門分野から、科学的な視点と、実際に人生の荒波を乗り越えてきた超高齢者たちの声をもとに、「上手に老いる」ための道を一緒に探ってくれるんです。

本のキーワードは「レジリエンス(回復力、しなやかさ)を育てること」。予期せぬ困難や体の変化に直面したとき、どう立ち直り、どう適応していくか。これこそが、長く人生を楽しむ秘訣だと語られています。高齢化が世界中で進む今、80歳、90歳、そして100歳になったときに、私たちはどんな暮らしを送ることになるのか。その疑問に答えるように、これまでの常識を覆す「老化の歩き方」を教えてくれます。

病気や不安と向き合うための具体的なヒント

病気や体の不調を抱えている方にとって、特に気になるのは「認知症」「転倒」「フレイル(虚弱)」「自立性喪失」といったテーマではないでしょうか。この本では、これらの課題に対して、具体的な予防策や心の持ち方について、深く掘り下げています。目次の一部を見てみましょう。

  • 目的を持つことの大切さ:人生の喜びを上回るような、生きる目的を見つけること。これこそが、日々の活力につながり、困難を乗り越える力になるでしょう。

  • 自主性 しなやかに変化を受け入れる:年齢を重ねると、体や生活に変化が訪れるのは自然なこと。その変化をただ受け入れるだけでなく、自分で選択し、行動することで、自律した暮らしを保つヒントが詰まっています。

  • 引退は心身の健やかさや幸福感を損なうか?:仕事からの引退は、人生の一つの大きな節目。それが心身に与える影響と、どのようにキャリアを再設計すれば良いのかについて、新たな視点を提供してくれます。

  • ユマニチュード なぜ人とのつながりがすべての人にとって大切なのか:人とのつながりは、私たちの健康に不可欠です。孤独が心身に与える悪影響についても触れ、いかに社会的なつながりを大切にするかが語られています。

  • 骨を守る、血管の健康を保つ、筋肉を保つ レジリエンスを高めてフレイルを防ぐ:体の健康を維持するための具体的な方法が紹介されています。特にフレイル予防は、転倒を防ぎ、自立した生活を送る上で非常に重要です。日常でできることを見つけるヒントになるでしょう。

  • 介護者になったらどうするか:自分自身が老いるだけでなく、身近な人が介護を必要とした場合の心構えや、介護者が直面する課題についても触れられています。これは、いつか誰にでも訪れる可能性があるテーマですよね。

  • 死を恐れず、おだやかな最期として家族の記憶に刻まれるために:デリケートなテーマですが、死は避けられないもの。恐れるだけでなく、どのように向き合い、どう準備すれば、自分にとっても家族にとっても穏やかな最期を迎えられるのかを考えるきっかけを与えてくれます。

  • 悲嘆と喪失 老いの中で起こる自然なこと:見逃してはならないもの:大切な人との別れや、失うことへの悲しみも、老いの中で経験することです。その感情とどう向き合い、乗り越えていくかについても、優しく語りかけます。

専門家も推薦!信頼できる内容

この本の信頼性をさらに高めているのが、日本ユマニチュード学会代表理事であり、国立病院機構東京医療センター総合内科医長を務める本田美和子医師の推薦です。

本田美和子医師の推薦文

本田医師は「年齢を重ねても、自律した暮らしを生き抜くための必読の一冊」とこの本を評しています。特に、

  • 喜びを上回る目的を持つ

  • 事前に備える

  • 変化には、自分で選択して行動

  • できないことはできないと受け入れる

  • 引退はキャリアの再設計

といったポイントを挙げ、年齢を重ねても自分らしく生きるための重要な考え方を示しています。

本田美和子医師の推薦コメント

著者プロフィール

この本を執筆したのは、それぞれの分野で活躍する二人の専門家です。

マーシー・コットレル・ハウル

生物学者であり、8冊もの受賞作を持つ作家です。そのうち2冊は「人間の精神の最高の価値を肯定する本」に贈られるクリストファー賞を受賞しています。ニューヨーク・タイムズ紙などの有名紙に寄稿するオピニオン・ライターとしても活躍しています。

エリザベス・エクストロム

医学博士であり、公衆衛生学修士の資格も持つ、米国内科学会最高栄誉会員です。オレゴン健康科学大学の一般内科・老年医学部門で老年医学主任を務めています。特に、太極拳が転倒を50%減らし、記憶力テストのスコアを向上させることを明らかにするなど、健康的な加齢に関する研究で知られ、世界中で講演を行っています。

訳:久野 郁子(くの いくこ)

長崎県生まれの英米文学翻訳者です。数多くの書籍の翻訳を手がけています。

書籍情報

  • 書名:『The Gift of Aging じょうずに老いる』

  • 著者:マーシー・コットレル・ハウル/エリザベス・エクストロム

  • :久野郁子

  • 定価:2,200円(本体2,000円+税)

  • 発売日:2026年2月26日(木)

  • 判型:四六変形判

  • ページ数:216ページ

  • ISBN:978-4-04-116910-0

  • 発行:株式会社KADOKAWA

  • KADOKAWAオフィシャル書誌詳細ページhttps://www.kadokawa.co.jp/product/322508000734/

まとめ:不安を希望に変える一歩を

病気や老いに対して不安を感じるのは、ごく自然なことです。でも、この本は、そんな不安をただ抱え込むのではなく、どうすれば前向きに、そして自分らしく人生を歩んでいけるのか、具体的な道筋を示してくれます。老年医学と生物学という二つの専門分野から導き出された知恵と、実際に人生を豊かに生きてきた人々の声は、きっとあなたの心に響くはずです。

「長生きするって、もしかしたら素晴らしいギフトなのかもしれない」――この本を読み終えたとき、そう感じられるかもしれませんね。もし今、病気や老いについて悩んでいるなら、この『The Gift of Aging じょうずに老いる』を、あなたの人生の新しいコンパスとして、ぜひ手に取ってみてください。きっと、未来への希望を見つけるきっかけになるでしょう。

株式会社KADOKAWAの公式サイトはこちら:https://www.kadokawa.co.jp/