家庭用医療機器の安全性、6割以上が最重視 第三者認証が信頼の根拠に
高齢化の進展、在宅医療の需要増加、そして予防医療やセルフケア意識の高まりに伴い、血圧計、体温計、パルスオキシメーターといった家庭用医療機器は、日々の健康管理に不可欠な存在となっています。一方で、誤操作や通信トラブル、発火などのリスク、さらにはデータセキュリティやプライバシーに関する懸念も報告されています。
NSSスマートコンサルティング株式会社は、家庭用医療機器を日常的に使用している方を対象に、「家庭用医療機器の使用に対する安心・信頼意識」に関する調査を実施しました。本調査は2025年12月23日から24日にかけてインターネットで行われ、1,025人から回答を得ています。
家庭用医療機器の選定基準は「安全性・信頼性」が最多
まず、使用している家庭用医療機器について尋ねたところ、「電子体温計」(69.6%)が最も多く、「血圧計(上腕式・手首式)」(65.4%)、「体組成計」(35.9%)と続きました。これは、日々の体温や血圧の測定が一般家庭で広く習慣化していることを示しています。
家庭用医療機器を選ぶ上で重視する点としては、「安全性・信頼性の高さ」(63.9%)が最も多く挙げられました。次いで「効果・効能の高さ」(38.1%)、「価格の妥当性」(29.5%)となっています。健康や生命に直結する機器であるため、安全かつ確実に効果が得られる点が重視される傾向にあります。また、約2割が「医療機器関連の認証(国際規格ISO等)を取得している」ことを重視しており、客観的な品質基準への関心が高いことがうかがえます。

利用者が重視する理由として、「安全に使用できるものがいいから」「正確な測定器具を使用することで得られるデータを治療に活用できるから」「毎日使うものだからこそ、安全であることは大前提」といった声が寄せられています。特に、正確なデータを得るために「医療機器関連の認証」や「品質の高さ」を判断基準とする傾向が見られます。
利用者が直面するトラブルとリスク
家庭用医療機器の正しい使い方について、「十分に理解できている」と回答した方は約3割にとどまり、約9割が一定の理解を示しつつも、完全に理解しているとは言えない状況が明らかになりました。
使用にあたって感じた不安やリスクについては、「操作方法や表示がわかりにくく、使い方を間違えそう」(21.3%)、「正しい使い方がわからず、誤操作してしまいそう」(21.2%)が上位を占めました。操作のわかりにくさが課題として認識されているようです。
実際に発生したトラブルの有無を尋ねたところ、約半数が「実際に発生したトラブルはない」(54.4%)と回答しましたが、「部品の破損や脱落」(15.9%)、「機器の構造上の欠陥や誤作動による物理的な傷害(皮膚トラブル、骨折、内出血など)」(11.9%)といったトラブルを経験した方も一定数存在します。具体的な事例として、「電気系統がダメになり火災が起こった」「血圧計での測定中に圧が止まらずうっ血したことがある」「低周波治療器による皮膚のかぶれ」などが報告されており、重大事故につながる可能性のあるトラブルも発生していることが浮き彫りになりました。

信頼性の根拠は「第三者認証」
安心して家庭用医療機器を使用するために必要な要素として、「厳しい審査基準を通過していて安全性・信頼性が高い」(56.5%)が最も多く、「長期間、安定して使えるという安心感がある」(49.4%)、「使い方が直感的で、誤操作の心配がない」(35.0%)が続きました。メーカー独自の主張だけでなく、第三者機関による裏付けが重視されていることがわかります。

家庭用医療機器の信頼性を判断する基準については、「医療機器関連の認証(国際規格ISO等)を取得している」(73.2%)が圧倒的に多く、「有名メーカーである」(51.0%)、「医師からの推薦がある」(36.3%)を大きく引き離しました。ブランド力といった主観的な指標よりも、厳格な基準に基づいた客観的な評価が利用者の安心感に直結していることが示されています。

「医療機器関連の認証を取得している」ことが信頼できる理由としては、「第三者機関による厳しい審査を通過しているため」(77.1%)が最も多く、「品質管理や安全性に関する基準が高いレベルで保証されていると感じられるため」(62.5%)が続きました。中立的な立場である第三者機関による品質保証に最大の価値が見出されていることがわかります。

まとめ:客観的な信頼性の重要性
今回の調査により、多くの家庭用医療機器利用者が操作ミスや物理的な破損、身体への悪影響といったトラブルのリスクに直面している実態が明らかになりました。家庭用医療機器は専門家のいない環境で使用されるため、医療機関で用いられる機器以上に「誰が使っても安全で、かつ性能が一定であること」が求められます。
利用者は家庭用医療機器の信頼性を判断する上で、「医療機器関連の認証(国際規格ISO等)の取得」を特に重視しています。これは、「有名メーカーである」ことや「医師の推薦」を上回り、第三者機関の認証が「目に見える客観的な品質の証」として強く求められていることを物語っています。
特に「ISO13485」は、医療機器の品質マネジメントシステムに関する国際規格であり、製品の設計から製造、販売後のフォローに至るまで、ライフサイクル全体での品質維持を求めるものです。このような厳しいプロセスをクリアしているという事実が、利用者の「操作ミスへの不安」や「故障への懸念」を払拭する安心材料となっていると考えられます。
利用者の不安を解消し、安心して健康管理を任せられる家庭用医療機器を提供し続けるためには、国際水準の品質管理を追求する姿勢が、今後のメーカーにとってより一層重要となるでしょう。
「ISO」の新規取得・運用サポートなら『ISOプロ』

今回の調査を実施したNSSスマートコンサルティング株式会社は、ISOの新規取得・運用サポートサイト『ISOプロ』を運営しています。特に「ISO13485」は、世界各国の医療機器法規制との整合性を重視して制定された医療機器の品質マネジメントシステムに関する国際規格です。
「ISO13485」の対象は、医療機器および体外診断用医療機器(IVD)の設計、製造、据付、保守、校正、ならびに使用者への支援を含む関連サービスを提供する組織です。日本の「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬機法)」で定義される医療機器や、他国の法規制で規定される医療機器などが含まれます。
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参考資料
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厚生労働大臣が基準を定めて指定する「指定高度管理医療機器等」の製造販売:https://www.pmda.go.jp/review-services/drug-reviews/about-reviews/devices/0025.html
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ISO13485とは?ISO9001との違いやメリット・要求事項・取得の流れを簡単に解説:https://activation-service.jp/iso/column/7251
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その他ISO各種規格のコラムはこちら:https://activation-service.jp/iso/column
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お問い合わせフォーム:https://activation-service.jp/iso/lp/form-collabo-entry/
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NSSスマートコンサルティング株式会社は、ISO審査員資格保有者やISO構築コンサルタント経験者が多く所属するISOの専門家集団です。信頼できる情報発信を通じて、サイト利用者のISO構築や運用を円滑に進め、事業の成長を支援しています。
NSSスマートコンサルティング株式会社 会社概要
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所在地: 東京都新宿区西新宿6-8-1 住友不動産新宿オークタワー21階
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代表者: 安藤栄祐
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事業内容: ISOコンサルティング事業、労務コンサルティング事業、オフィスサポート事業
