身体のしこり、放置していませんか?衝撃の調査結果

医療機関が、身体に皮膚のできものやしこりの経験がある全国の20〜60代の男女300名を対象に行った意識調査(2026年2月16日〜2月25日実施)で、驚くべき実態が明らかになりました。

7割以上が「様子見」、放置期間は平均2.3年!

しこりを発見した際、最初にどのような対応をしたかという問いに対し、なんと74.7%もの人が「しばらく様子を見た」と回答しました。すぐに医療機関を受診した人はわずか12.0%にとどまっています。

しこり発見時の初期対応

この結果から、多くの人が皮膚のできものに対して「すぐに病院に行く」という行動を取りにくいことがわかります。そして、様子見を選択した人の平均放置期間は、なんと2.3年にも及ぶそうです。自己判断で経過観察を続けることは、悪性腫瘍の早期発見を遅らせるリスクがあるため、注意が必要ですね。

「痛みがない」は危険信号!受診をためらう理由

では、なぜこれほど多くの人が受診をためらってしまうのでしょうか?受診しなかった(あるいは遅れた)理由として最も多かったのは、58.3%が回答した「痛みがないから」でした。

受診をためらう理由

しかし、専門医によると、皮膚腫瘍の多くは初期段階では痛みを伴わないため、痛みの有無だけで良性か悪性かを判断するのは非常に危険なのだそうです。痛みがないからと安心していると、気づかないうちに病状が進行してしまう可能性もあります。

また、「小さいので問題ないと思った」(21.7%)や「何科を受診すればいいかわからない」(9.0%)といった理由も上位に挙がっており、知識不足や情報不足も受診を遅らせる要因になっていることが伺えます。

良悪性の判断基準、知ってますか?

さらに、皮膚のできもの・しこりの良性と悪性を見分ける判断基準を知っているかという問いに対しては、67.0%もの人が「知らない(あまり知らない、まったく知らないを含む)」と回答しました。

良悪性の判断基準の認知度

多くの人が、判断基準を知らないにもかかわらず、自己判断で「大丈夫」と決めてしまっている現状が浮き彫りになりました。正しい知識を身につけ、自己判断に頼らず専門医の診察を受けることの重要性が改めて示された結果と言えるでしょう。

どの科に行けばいい?意外と知らない受診先

皮膚のできもの・しこりがある場合、何科を受診すべきだと思いますか?という問いに対して、適切な「皮膚科」または「形成外科」と回答できた人は、合計で43.7%にとどまりました。

受診すべき診療科の認識

「外科」(24.0%)や「内科」(11.3%)を選んだ人も多く、「わからない」と回答した人も21.0%いました。適切な診療科の認知度が低いことも、受診の遅れにつながっているのかもしれません。

「もっと早く受診すべきだった」9割近くが後悔

実際に医療機関を受診した人に、受診後の感想を聞いたところ、なんと89.3%が「もっと早く受診すべきだった」と回答しています。

受診後の感想

この結果は、受診前に抱いていた不安や心配が、専門家の診察によって解消されることを強く示唆しています。様子見を続けるよりも、早期に受診することの価値を、実際に経験した人の多くが実感しているということですね。

皮膚のできものって何?知っておきたい基本知識

ここからは、皮膚のできものについてもう少し詳しく見ていきましょう。

皮膚腫瘍って?

皮膚腫瘍とは、皮膚やその付属器(毛根、汗腺、脂腺など)から発生する腫瘍の総称です。大きく分けて、良性腫瘍と悪性腫瘍があります。良性腫瘍には、粉瘤(ふんりゅう)、脂肪腫、ほくろ(色素性母斑)などがあり、悪性腫瘍には基底細胞癌、有棘細胞癌、悪性黒色腫などが含まれます。

「粉瘤(アテローム)」ってよく聞くけど?

粉瘤は、皮膚の下にできる良性の腫瘍で、毛穴の一部が袋状に変化し、内部に角質や皮脂が溜まったものです。皮膚腫瘍の中でも特に頻度が高く、自然に消えることはありません。感染すると急速に腫れて、強い痛みを伴うことがあるので注意が必要です。

良性?悪性?見分け方のポイント

良性腫瘍と悪性腫瘍には、いくつかの特徴的な違いがあります。あくまで一般的な傾向ですが、以下の点を参考にしてみてください。

比較項目 良性腫瘍 悪性腫瘍
成長速度 緩やか(年単位) 比較的速い(月単位で変化)
境界 明瞭で周囲との境がはっきり 不明瞭で周囲に浸潤
形状 左右対称、円形・楕円形 非対称、いびつな形
色調 均一 不均一、複数の色が混在
表面 均一 潰瘍、出血、かさぶたを伴うことがある
自覚症状 通常なし 潰瘍、出血、かさぶたを伴うことがある

※これは一般的な傾向であり、確定診断には病理検査が必要です。

専門医からのメッセージ:早期受診があなたの未来を守る

皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件を超える手術実績を持つ髙桑康太医師は、皮膚にできたしこりは自己判断で放置せず、できるだけ早く皮膚科または形成外科を受診することを強く推奨しています。

自己判断はNG!専門医の診察を

「痛みがないから様子を見る」という人が多い今回の調査結果について、髙桑医師は「これは非常に危険な誤解です」と警鐘を鳴らします。皮膚がんを含む悪性腫瘍の多くは、初期段階では痛みを伴いません。痛みが出てから受診した場合、すでに進行していることも少なくないとのことです。

良性か悪性かの判断は、専門家でも見た目だけで見分けるのは難しく、ダーモスコピー検査や病理検査が必要なケースが多いため、迷わず専門医に相談することが大切です。

「ABCDE基準」でセルフチェック

皮膚のできものが良性か悪性かを見分けるポイントとして、「ABCDE基準」が知られています。以下のいずれかに該当する場合は、早急に専門医の診察を受けてください。

  • A(Asymmetry:非対称):形が左右非対称である

  • B(Border:境界不明瞭):できものの境界がはっきりしない

  • C(Color:色調不均一):色むらがあり、複数の色が混在している

  • D(Diameter:直径6mm以上):できものの直径が6mm以上ある

  • E(Evolving:変化している):数週間から数ヶ月で形や大きさが変化している

検査ってどんなことするの?

皮膚腫瘍の検査方法としては、まず「ダーモスコピー検査」が行われます。これは特殊な拡大鏡を使って皮膚の色素パターンや血管構造を観察する検査で、肉眼では見えない微細な構造を観察できるため、良悪性の鑑別に非常に有用です。日本皮膚科学会のガイドラインでも推奨されている検査法で、痛みもなくその場で結果がわかります。

確定診断が必要な場合は、腫瘍の一部または全部を切除して「病理検査」を行います。顕微鏡で細胞を詳しく調べ、良性か悪性か、悪性の場合はその種類を特定します。結果は通常1〜2週間程度で判明します。

費用が心配?保険適用で安心

「費用が心配」で受診をためらう方もいるかもしれませんが、病的な皮膚腫瘍の検査・治療はほとんどの場合、保険適用となります。粉瘤や脂肪腫などの良性腫瘍の摘出手術は、3割負担の場合、腫瘍の大きさや部位によって数千円〜数万円程度が目安です。病理検査も保険適用で3,000〜4,000円程度で受けられます。

ただし、美容目的のほくろ除去などは自費診療となることがあるため、費用面で不安がある方は、受診時に保険適用の可否を確認することをお勧めします。

日帰り手術も可能!

多くの皮膚腫瘍の手術は、日帰りで行うことが可能です。局所麻酔下で行うため全身麻酔のリスクがなく、手術時間も小さなものであれば15〜30分程度で終了します。ただし、腫瘍の大きさや部位、悪性が強く疑われる場合などは入院が必要になることもあります。まずは診察を受けて、適切な治療方針を相談しましょう。

こんなしこりは要注意!すぐに専門医へ

以下のような皮膚のできもの・しこりを見つけたら、迷わず専門医に相談しましょう。

  • 急速に大きくなっている(数週間〜数ヶ月で明らかな変化)

  • 形がいびつ、色むらがある、境界が不明瞭

  • 出血、潰瘍、かさぶたが繰り返しできる

  • かゆみや痛みを伴うようになった

  • 直径が6mm以上ある

  • サイズに関わらず、とにかく気になるできものがある場合

受診から治療までの流れ

皮膚のできものを見つけた場合の一般的な受診から治療までの流れは以下の通りです。

  1. 受診先: まずは皮膚科または形成外科を受診しましょう。
  2. 検査: ダーモスコピー検査で良悪性を鑑別し、必要に応じて生検や切除による病理検査で確定診断を行います。
  3. 治療: 良性腫瘍(粉瘤・脂肪腫など)であれば日帰り手術で摘出できるケースがほとんどです。悪性腫瘍の場合は、拡大切除や追加治療が検討されます。

よくある質問Q&A

皮膚のできものに関して、よくある疑問にお答えします。

Q1. 皮膚にできたしこりは何科を受診すべき?

A. 皮膚科または形成外科を受診してください。

今回の調査では、適切な診療科を認識している方は43.7%にとどまりました。皮膚科は皮膚疾患全般の診断・治療を行い、形成外科は手術による治療を得意としています。両方の専門性を持つクリニックであれば、診断から手術まで一貫して対応可能です。「何科に行けばいいかわからない」と悩んで受診が遅れるよりも、まずは皮膚科を受診することをお勧めします。

Q2. 良性腫瘍と悪性腫瘍の見分け方は?

A. ABCDE基準が目安になりますが、自己判断は危険なため専門医の診察が必要です。

調査では67.0%の方が良悪性の判断基準を「知らない」と回答しました。一般的に、非対称(Asymmetry)、境界不明瞭(Border)、色調不均一(Color)、直径6mm以上(Diameter)、変化がある(Evolving)のいずれかに該当する場合は悪性の可能性があります。ただし、これはあくまで目安であり、専門家でも視診だけでは判断できないケースが多いため、ダーモスコピー検査や病理検査による確定診断が重要です。

Q3. 皮膚のできものの手術は日帰りでできる?

A. 粉瘤や脂肪腫などの良性腫瘍は、ほとんどの場合日帰り手術で対応可能です。

多くの手術実績を持つ医師によると、その大半は日帰り手術です。局所麻酔下で行うため全身麻酔のリスクがなく、手術時間も小さなものであれば15〜30分程度で終了します。ただし、腫瘍の大きさや部位、悪性が疑われる場合などは入院が必要になることもあります。まずは診察を受けて、適切な治療方針を相談することをお勧めします。

Q4. 皮膚腫瘍の検査方法は?

A. ダーモスコピー検査と病理検査が主な検査方法です。

まずダーモスコピー検査で皮膚の微細構造を観察し、良悪性の鑑別を行います。この検査は痛みがなく、その場で結果がわかります。確定診断が必要な場合は、腫瘍の一部または全部を切除して病理検査を行います。病理検査では顕微鏡で細胞を詳しく調べ、良性か悪性か、悪性の場合はその種類を特定します。結果は通常1〜2週間程度で判明します。

Q5. できもの除去の費用は保険適用?

A. 病的な皮膚腫瘍の検査・治療は保険適用となります。

調査では4.7%の方が「費用が心配」で受診をためらっていました。粉瘤や脂肪腫などの良性腫瘍の摘出手術は保険適用で、3割負担の場合、腫瘍の大きさや部位により数千円〜2万円程度が目安です。病理検査も保険適用で3,000〜4,000円程度です。ただし、美容目的のほくろ除去などは自費診療となることがあります。費用面で不安がある方は、受診時に保険適用の可否を確認されることをお勧めします。

放置は危険!しこりを放置するリスク

「痛みがないから」「小さいから」と、身体のしこりを放置し続けることには、いくつかのリスクが伴います。

  • 悪性腫瘍の場合、放置により進行・転移のリスクが高まります。

  • 粉瘤は感染すると急速に腫れて強い痛みを伴い、緊急手術が必要になることがあります。

  • 腫瘍が大きくなると手術の傷跡も大きくなり、整容面での問題が生じる可能性もあります。

  • 長期間放置すると周囲組織との癒着が進み、手術が複雑になることも考えられます。

気になるしこり、まずは相談を!

今回の調査結果と専門医の解説から、皮膚のできもの・しこりは自己判断せずに、早期に専門医の診察を受けることの重要性が改めて浮き彫りになりました。

もし、あなたやあなたの大切な人が身体に気になるできものを見つけたら、まずは皮膚科または形成外科を受診することをお勧めします。早期発見・早期治療が、何よりもあなたの健康と安心につながります。

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気になるできものがある方は、お気軽にご相談ください。