睡眠の質が、あなたの健康を大きく変えるかもしれない?

日本人の睡眠時間は、残念ながら世界的に見ても短いと言われています。OECD(経済協力開発機構)の調査によると、日本人の平均睡眠時間は7時間22分。これは、OECD加盟国の平均である8時間18分と比べて、なんと約1時間も短いんです。この睡眠不足は、国の経済に約15兆円もの損失をもたらすと試算されるほど、深刻な問題となっています。

しかし、問題は「時間の長さ」だけではありません。厚生労働省の調査では、約2割の人が「睡眠で休養が十分とれていない」と感じていることが分かっています。つまり、時間だけでなく「質」も課題なのです。さらに、近年は酷暑や厳冬といった気候変動が、私たちの快適な睡眠を妨げる大きな要因となっています。

こんな時代だからこそ、私たちの健康と直結する「睡眠の質」を高めることへの関心は高まるばかり。睡眠をサポートする「スリープテック」市場は、2027年には160億円規模にまで成長すると予測されています。この動きの中で、住宅のプロフェッショナルである小林住宅と創建が、睡眠研究の最先端を走る筑波大学の柳沢正史教授とタッグを組み、「究極の睡パ住宅」の実証実験をスタートさせました。

「究極の睡パ住宅」って、どんな家?

この実証実験は、住宅環境が睡眠の質にどう影響するのかを、科学的に徹底的に検証しようという壮大なプロジェクトです。2025年12月14日から始まり、睡眠の質に特に影響を与えやすい冬と夏の2回にわたって実施されます。その結果は、2026年10月に報告される予定です。この研究のゴールは、睡眠パフォーマンス、略して「睡パ」を最大限に高める住宅、つまり「究極の睡パ住宅」を開発することにあります。

一体、どんな実験が行われるのでしょうか?

そっくりだけど性能が違う!2つの実験棟

驚くべきは、この実験のために、全く同じ立地、同じ間取り、同じインテリアの家を2棟も建てたことです。見た目はそっくりなのに、何が違うかというと、睡眠の質に影響を与える「温度」「音」「換気」「光」に関わる住宅性能だけを変えているんです。

具体的には、最先端の「外断熱工法」を用いた高性能住宅と、一般的な基準を満たした住宅の2種類を用意。被験者の方々には、それぞれの家に泊まってもらい、睡眠の様子を詳しく計測します。

脳波で睡眠の質を丸裸に!

計測には、株式会社S’UIMINが提供する睡眠計測デバイス「InSomnograf(インソムノグラフ)」が使われます。このデバイスは、睡眠中の脳波を測定し、AIで解析することで、あなたの睡眠の質を科学的に評価してくれます。

評価される項目は、単に「何時間眠ったか」だけではありません。実際に眠っていた時間を示す「総睡眠時間」や、ベッドにいた時間に対してどれだけ眠れていたかを示す「睡眠効率」。そして、心身の回復や成長にとても大切だと言われる「深睡眠(徐波睡眠)」、夜中にどれくらい目が覚めてしまったかを示す「中途覚醒時間」など、様々な角度から睡眠の質を分析します。

さらに、睡眠後のアンケートによる「主観的な評価」や、心拍変動の計測からわかる「リラックス度」なども合わせて評価されます。そして、室内の温度、湿度、明るさ、二酸化炭素濃度といった環境データも同時に計測することで、住宅環境と睡眠の質の関係を総合的に検証するのです。

究極の「睡パ」を生み出すカギは「外断熱工法」?

この実証実験で特に注目されているのが、「外断熱工法」です。小林住宅と創建は、この工法が睡眠に影響する「温度」「音」「換気」「光」といった環境因子に良い影響を与えるのではないかと考えています。

外断熱工法ってどんなもの?

外断熱工法とは、家全体をすっぽりと断熱材で包み込む、まるで魔法瓶のような構造の家です。屋根から壁、床下まで、家全体を外側から途切れることなく断熱材で覆います。

この工法には、こんなすごいメリットがあるんです。

  • 年中快適な室温: 外の暑さや寒さが室内に伝わりにくいため、冬は暖かく、夏は涼しい状態を保ちやすくなります。つまり、一年中、家の中の温度が安定しやすいんです。これは、快適な睡眠にとって非常に重要ですよね。

  • 静かで落ち着ける空間: 連続した断熱材が高い気密性を生み出すため、外の騒音が家の中に入ってきにくくなります。車の音や近所の音に邪魔されずに、ぐっすり眠れる静かな環境は、特に病気で神経が過敏になっている方には嬉しいポイントでしょう。

  • きれいな空気: 高い気密性のおかげで、計画的な換気システムが効率よく機能します。これにより、常に新鮮な空気が家中に循環し、きれいな空気の中で眠ることができます。空気の質も、呼吸器系の病気を持つ方などにとっては、とても大切な要素です。

このように、外断熱工法は、快適な睡眠に必要な「温度」「音」「換気」の3つの要素を高いレベルで整えることができる、まさに「睡パ」を高めるための理想的な住宅構造と言えるでしょう。

睡眠不足があなたの体に与える影響

眠れない夜が続くと、心も体も本当に疲れてしまいますよね。睡眠不足は、単に「だるい」だけでなく、私たちの健康に深刻な影響を与えることが分かっています。

  • 免疫力の低下: 質の良い睡眠は、私たちの体を病原体から守る免疫システムを強化します。睡眠不足は免疫力を低下させ、風邪やインフルエンザなどにかかりやすくなるだけでなく、病気の治りも遅くなる可能性があります。

  • 精神的な不調: 睡眠は、脳の休息と感情の整理に不可欠です。不足すると、イライラしやすくなったり、集中力が低下したり、うつ病などの精神的な不調を引き起こすリスクが高まります。

  • 生活習慣病のリスク: 慢性的な睡眠不足は、糖尿病、高血圧、心臓病などの生活習慣病のリスクを高めることが研究で示されています。

  • 痛みの増悪: 病気による慢性的な痛みがある場合、睡眠不足は痛みの閾値を下げ、痛みをより強く感じさせてしまうことがあります。

病気で困っている方にとって、質の良い睡眠は、病状の改善を助け、治療の効果を高め、何よりも日々の生活の質を向上させるために、なくてはならないものです。この実証実験が目指す「究極の睡パ住宅」は、きっと、あなたの未来の生活に、明るい希望をもたらしてくれるでしょう。

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この素晴らしいプロジェクトを支える専門家たち

今回の実証実験には、世界トップレベルの研究機関や企業が参画しています。彼らの専門知識と技術が、私たちの睡眠の未来を大きく変えるかもしれません。

筑波大学 国際統合睡眠医科学研究機構(IIIS)

睡眠のメカニズム解明を目指し、基礎から臨床までを網羅する世界トップレベルの研究拠点です。睡眠障害の病態解明や治療法開発をミッションとし、神経科学、実験医学、創薬科学を融合した「睡眠医科学」という新しい分野を確立しています。

筑波大学 国際統合睡眠医科学研究機構(IIIS)

柳沢正史 教授

1998年に睡眠・覚醒を制御する「オレキシン」を発見した、睡眠研究の世界的権威です。2012年には筑波大学に国際統合睡眠医科学研究機構(IIIS)を設立し、株式会社S’UIMINを起業。あの「Pokémon Sleep」の監修も手掛けており、数々の賞を受賞されています。

株式会社S’UIMIN

柳沢教授が起業した筑波大学発のスタートアップ企業で、睡眠時の脳波を測定しAIで解析する睡眠計測サービス「InSomnograf」を提供しています。睡眠専門企業として、研究用資材の販売から医療機関向け睡眠検査、法人向け健康経営支援まで、幅広い事業を展開しています。

株式会社S’UIMIN

小林住宅株式会社

外断熱住宅のパイオニアとして、関西エリアでNo.1の実績を誇る注文住宅専門メーカーです。省エネルギー住宅を表彰する「ハウス・オブ・ザ・イヤー・イン・エナジー2024」で大賞を受賞するなど、その性能は高く評価されています。

株式会社創建

建売住宅やマンションの分譲、リフォーム、賃貸、建築請負など、建築・不動産を幅広く手掛ける総合企業です。お客様目線での「住宅づくり街づくり」を掲げ、外断熱工法を用いた高断熱・高耐久な木造住宅ブランド「Kurumu」を開発しています。

2026年10月の結果発表が待ち遠しい!

この大規模な実証実験の結果は、2026年10月に発表される予定です。住宅環境が、私たちの睡眠、ひいては健康にどれほど大きな影響を与えるのか、その科学的な裏付けが明らかになることでしょう。

もしかしたら、この研究が、あなたの病状を少しでも和らげ、より快適で活動的な毎日を送るための、新しい光となるかもしれません。病気と闘うすべての人にとって、質の良い睡眠は、希望そのものです。この「究極の睡パ住宅」の研究が、そんな希望を現実のものにしてくれることを、心から願っています。